大阪ベイタワー

大阪ベイタワー（OSAKA BAY TOWER）

大阪ベイタワーは、大阪市港区弁天に位置する再開発施設であり、ひときわ目立つ超高層ビルです。その高さは200mに達し、1993年3月の開業から2018年 3月26日までは「ORC 200（オーク200）」という名称で親しまれていました。

概要

大阪ベイタワーは、弁天町駅（JR大阪環状線・Osaka Metro中央線）の西側に広がる大阪市所有の土地を再開発して建設されました。駅とは高架の連絡通路で直結しており、アクセスも非常に便利です。

この施設は、公有地信託制度を活用した「弁天町駅前開発土地信託事業」として1993年2月に竣工しました。旧名称のORCは、「大阪リゾートシティ (Osaka Resort City)」の頭文字と、ビルの高さである200mに由来しています。

敷地面積は30,067m2を誇り、開業当時はホテルやインドアプールなどの施設を備えた複合商業施設として注目を集めました。また、ラジオ大阪（OBC）は、開局以来長らく桜橋の大阪サンケイビル（現在のブリーゼタワー）で放送を行っていましたが、大阪ベイタワーの竣工を機に本社とスタジオを2番街西館に移転しました。

経営と所有

事業は当初、りそな銀行などが中心となって進められましたが、バブル経済の崩壊により収益は計画を大きく下回り、りそな銀行を含む3つの銀行に600億円以上の債務が発生しました。銀行側は、土地の所有者である大阪市に対し、当時の信託法に基づき損失補填を求め裁判を起こしました。

大阪市は当初、事業から利益を得る権利を放棄したため負担の必要はないと主張していましたが、2013年3月、大阪地方裁判所は、市議会における職員の答弁から、市が損失補填の可能性を認識していたことは明らかであるとして、大阪市に637億円の支払いを命じる判決を下しました。

2015年、大阪市は所有する1番街、2番街、3番街の売却を入札にかけ、フォートレス・インベストメント・グループが運用する「Ganges特定目的会社」が86億2,100万円で落札しました。

そして2018年 3月27日、施設名称が現在の「大阪ベイタワー（OSAKA BAY TOWER）」に変更されました。

その後、丸紅系のユナイテッド・アーバン投資法人がGanges特定目的会社から、本物件の専有部分全体のうち55.4%の区分所有権を取得しました。一方、フォートレス系のインヴィンシブル投資法人は、残りの44.6%の区分所有権（アートホテル大阪ベイタワー＆空庭温泉）を取得しました。Ganges特定目的会社はこれらの売却により、合計575億55百万円の売却益を得ることとなりました。なお、ホテルの運営はフォートレス系の「大阪ベイタワー合同会社」が担当しています。

施設構成

大阪ベイタワーは、複数の街区で構成されています。

1番街・メインタワー：地上51階、地下3階建てで、アートホテル大阪ベイタワーやオフィスフロアがあります。
2番街東館・ベイタワーイースト：地上9階、地下3階建てで、医療施設や運動施設などが入っています。
2番街西館・ベイタワーウエスト：地上7階、地下3階建てで、ラジオ大阪本社、関西フィルハーモニー管弦楽団オークホール、大阪弁天町郵便局などがあります。
3番街・ベイタワーノース：地上5階、地下2階建てで、空庭温泉 OSAKA BAY TOWER（2019年2月26日開業）や商業施設（ロピアベイタワー店など）があります。
4番街・プリオタワー：地上50階、地下2階建てで、プリオタワーレジデンス（マンション）やオフィスフロアがあります。

アクセス

弁天町駅
JR大阪環状線
Osaka Metro中央線

主な施設

アートホテル大阪ベイタワー

2018年 3月29日に開業したホテルで、マイステイズ・ホテル・マネジメントが運営する関西地区最大級のフルサービス型ホテルです。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアソシエイトホテルとしても運営されています。客室は464室あり、家族向けの客室も用意されています。

空庭温泉 OSAKA BAY TOWER

2019年2月26日に開業した関西地方最大級の屋内温泉テーマパークです。安土桃山時代の町並みを再現した空間で、天然温泉の露天風呂や岩盤浴、リラクゼーションスペースなどを楽しめます。

過去に存在した主な施設

ホテル大阪ベイタワー

かつては「三井アーバンホテル大阪ベイタワー」として開業しましたが、運営会社の変更などを経て、「ホテル大阪ベイタワー」に改称されました。2018年 1月5日に営業を終了し、その後「アートホテル大阪ベイタワー」として再オープンしました。

コナミスポーツクラブ弁天町

西日本最大級のインドアプールを備えたレジャー施設でしたが、2017年 3月31日に営業を終了しました。プールを覆うアーチ型の巨大な膜屋根が特徴的でしたが、「空庭温泉 OSAKA BAY TOWER」の開業に向けて撤去されました。

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