大阪王将

大阪王将の歴史と展開

大阪王将（おおさかおうしょう）は、イートアンドホールディングスの傘下にある中華料理店チェーンで、日本国内だけでなく海外にも展開しています。1969年に大阪で創業し、餃子専門店としてスタートした同店は、時を経て日本中にその名を広めてきました。

創業からの歩み

大阪王将は、王将フードサービスの創業者である加藤朝雄氏と親族関係にある文野新造氏が1969年9月、大阪市都島区で1号店をオープンしたことから始まります。店のオープン当初は、餃子、チャーハン、ラーメンの三品をメインメニューとしていましたが、無料試食券の配布などの販売促進策が功を奏し、若者たちを引き寄せる人気店となりました。

1号店から半年後の1970年には「餃子専門店」に業態変更され、餃子だけを提供するスタイルを確立しました。1977年には法人化し、大阪王将食品株式会社を設立、以降本格的なチェーン展開を開始しました。1982年には100店舗を突破し、1988年には日本全国に展開が進むことになります。2004年からは香港に進出し、以降、アジア各国にも店舗を開店。

商品展開と進化

大阪王将では、餃子を中心に、天津飯やチャーハンといったご飯もの、ラーメン、一品料理など、多岐にわたるメニューを提供しています。特に餃子は、ニンニクの臭いを抑えた特製の素材を使用しており、工夫を凝らした製法で仕上げられた自慢の一品です。2012年からは、収穫後に特別な肥料を使って育てるニンニクを採用することで、臭いのストレスを軽減しました。また、餃子は具と皮を別々に納品し、店舗で手作業で包まれるため、新鮮な状態で提供されます。

大阪王将はまた、2017年以降、調理作業の効率化に向けた試みとして、冷凍食品の開発やカット野菜、調理機器の導入を行い、フランチャイズ店舗にもこれを展開する計画を進めています。

商標問題と裁判

商標に関する問題も抱えていた大阪王将は、創業当初『餃子の王将』の名称を使用していましたが、餃子の王将が営業している区域に出店したことから商標の使用を巡る裁判に発展。1985年に『大阪王将』に名称を変更し、一時的に和解に至りました。しかし、その後も商標を巡る係争が続き、2007年に知的財産高等裁判所の判決が出されています。

店舗展開と現在の状況

2024年4月14日時点で、大阪王将は日本国内で329店舗を展開し、海外にも多くの店舗を持っています。ただし、一部の県（栃木、山梨など）には未出店であり、いくつかの県からは撤退しています。州都東京では、飲食スペースを設けないテイクアウトや宅配専門の店舗が点在しています。また、フランチャイズ店舗は独自のメニューを展開しており、地域ごとのニーズに応える努力がなされています。

メディアと不祥事

大阪王将は2021年からモデルの香里奈を起用したCMを放送し、過去には鈴木奈々や錦野旦など多くのタレントが出演しました。しかし、CM内容に対する視聴者からのクレームが発生したこともあり、これにも敏感に対応してきました。

また、2022年にはフランチャイズ店舗の衛生問題がSNSで告発され、一時的に営業を休止する事態となりました。この問題を受けて、衛生管理の徹底を図ると共に、フランチャイズ契約の見直しを行い、信頼回復に努めています。

まとめ

大阪王将は、創業以来数々の挑戦を経て、国内外で多くの支店を持つ人気の中華料理店に成長しました。料理の質の向上とともに、ブランドのイメージ向上、商標問題への対応、衛生管理など、今後も成長し続けることが期待されます。

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