奥沢

奥沢（おくさわ）

東京都世田谷区の南部に位置する奥沢は、高級住宅地として知られる閑静なエリアです。東急目黒線奥沢駅を中心に、自由通りや等々力通りが走り、交通の便にも恵まれています。この記事では、奥沢の地理、歴史、地価、交通、施設などについて詳しく解説します。

地理

奥沢は、世田谷区の南部に位置し、東は東急大井町線緑が丘駅付近から、北は九品仏川緑道を境に目黒区自由が丘・緑が丘に接しています。南は環八通りを挟んで世田谷区東玉川、玉川田園調布、大田区田園調布などに隣接し、西は九品仏駅と尾山台駅の間で世田谷区等々力に接するまで広がっています。主に住宅地として利用され、緑豊かな環境が特徴です。

歴史

奥沢の歴史は古く、貞和の頃には吉良氏の所領となり、奥沢城が築かれました。江戸時代には荏原郡奥沢村となり、城の跡地には浄真寺が創建されました。1622年には西の開墾地が奥沢新田村として分村しましたが、天保頃には奥沢村が奥沢本村、奥沢新田村が奥沢村と称されるようになりました。1876年に両村が合併し、再び奥沢村となりました。1889年には市町村制施行に伴い周辺町村と合併、玉川村の大字となり、大正期から田園都市株式会社による宅地開発が進められました。1932年に世田谷区が成立した際、開発地が玉川田園調布として分離し、残りが玉川奥沢町となりました。1970年に住居表示が実施され、現在の奥沢となりました。

地名の由来

地名の由来は、呑川の支流である九品仏川の水源の湿地帯であったことに由来しています。

地価

奥沢の住宅地地価は高水準で、2024年1月1日の公示地価によれば、奥沢5-14-26の地点で95万5000円/m2となっています。

住宅地としての特徴

奥沢は、田園調布や自由が丘に隣接する高級住宅地として人気があります。近年では、「奥沢」ブランドのスイーツやカフェなども定着し、洗練された街並みが特徴です。戦前には、参謀本部や海軍大学校へのアクセスが良かったことから海軍高級士官が多く居住しており、現在でもその子孫が多く住んでいます。

交通

奥沢には、以下の鉄道駅があります。

奥沢駅（東急目黒線）
九品仏駅（東急大井町線）

また、二丁目の東側には目黒区の緑が丘駅（東急大井町線）、二丁目・五丁目の北側、六丁目・七丁目の東側には目黒区の自由が丘駅（東急東横線・大井町線）が近接しています。

バス路線としては、東急バスが運行しており、渋谷、田園調布、多摩川方面への路線が利用できます。

施設

奥沢には、以下のような公共施設、医療機関、教育機関、文化施設などがあります。

公共施設:
警視庁玉川警察署奥沢駅前交番
警視庁玉川警察署九品仏交番
東京消防庁玉川消防署奥沢出張所
世田谷区役所玉川総合支所奥沢まちづくりセンター
世田谷区奥沢地区会館
世田谷区奥沢東地区会館
世田谷区九品仏地区会館
医療・福祉施設:
おくさわ脳卒中リハビリテーション病院
奥沢病院
世田谷区立奥沢福祉園
世田谷区立九品仏生活実習所
世田谷区立奥沢子育て児童ひろば
奥沢あんしんすこやかセンター
奥沢居宅介護支援事業所
デイホーム奥沢
九品仏あんしんすこやかセンター
玉川居宅介護支援事業所
教育機関:
玉川聖学院中等部・高等部
世田谷区立奥沢中学校
世田谷区立奥沢小学校
世田谷区立東玉川小学校
世田谷区立九品仏小学校
文化施設:
世田谷区立奥沢区民センター（休館中）
世田谷区立奥沢図書館
世田谷区立世田谷美術館分館宮本三郎記念美術館
私設図書室読書空間みかも
魚菜学園
よみうりカルチャー自由が丘
寺社・教会:
浄土宗浄真寺（九品仏）
浄土宗大音寺
真宗大谷派究竟寺
日蓮宗妙光寺
曹洞宗源照寺
奥沢神社
天理教本芝野分教会
日本基督教団奥沢教会
日本基督教団玉川平安教会
日本神の教会連盟玉川神の教会

道路

奥沢には、以下の主要道路が通っています。

自由通り：奥沢駅前を南北に通り、自由が丘や雪谷大塚町方面へ接続。
環八通り：四丁目をかすめるように通る。
等々力通り：奥沢駅北口から上野毛駅まで、ほぼ東急大井町線に並行して東西に走る。

まとめ

奥沢は、歴史と文化が息づく、緑豊かな高級住宅地です。交通の便も良く、生活に必要な施設も充実しており、都心に近いながらも落ち着いた暮らしを求める方に最適なエリアと言えるでしょう。

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