孝子駅

孝子駅：南海本線の静かなる終着点

大阪府泉南郡岬町に位置する南海電気鉄道南海本線孝子駅は、同線の駅の中でもひときわ静かで、独特の雰囲気を持つ駅です。1910年の臨時駅開業から歴史を刻み、現在も多くの利用客を静かに見守っています。

アクセスと駅周辺

孝子駅は大阪府最南端に位置し、周囲は山々に囲まれた自然豊かな環境です。駅舎は簡素ながらも清潔感があり、無人駅ながらトイレが設置されているなど、利用者の利便性を考慮した設計となっています。駅舎のすぐ前には府道752号線が走り、「中孝子」バス停も設置されているため、バスとの接続も可能です。徒歩圏内には、橘逸勢の墓と伝えられる場所や、旧校舎を活用した「岬の歴史館」があり、歴史散策にも最適です。

駅の構造と利用状況

孝子駅は相対式2面2線のホームを持つ地平駅で、難波方面ホーム側に駅舎が設置されています。和歌山市方面へは構内踏切を通る必要があり、無人駅であるため、みさき公園駅から遠隔管理されています。

2019年の1日平均乗降人員は約115名と、南海本線の中でも最も少ない乗降客数を記録しています。停車する列車も限られており、区間急行は日中運行されておらず、日中は普通列車が毎時4本停車するのみです。朝夕にはみさき公園始発・終着の普通列車も運行されていますが、それでも南海本線内では最も停車本数の少ない駅となっています。特急サザンや急行は通過します。

歴史

孝子駅は、1910年に南海鉄道の臨時駅として開業しました。その後、1915年に常設駅となり、1944年には近畿日本鉄道、1947年には南海電気鉄道へと運営会社が移り変わっています。2012年には駅ナンバリング制度が導入され、駅番号NK42が割り当てられました。みさき公園駅との間にはかつて深日駅が存在していましたが、1958年に廃止されています。

他の最端駅との比較

孝子駅は大阪府最南端の駅ですが、大阪府には他にも最端の駅が存在します。最北端は妙見口駅、最東端は長尾駅、最西端は多奈川駅です。これら最端の駅を巡る旅も、鉄道ファンにとっては魅力的な企画となるでしょう。

まとめ

南海本線孝子駅は、その静かな佇まいと歴史、そして周辺の自然環境が魅力の駅です。最南端という立地も相まって、独特の雰囲気を醸し出しており、訪れる人々に忘れられない思い出を残してくれることでしょう。大阪府内を旅する際には、ぜひ一度訪れてみてください。

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