学校法人三育学院

学校法人三育学院

学校法人三育学院は、日本国内に多様な教育機関を展開する学校法人です。キリスト教精神に基づいた全人教育を特色とし、次世代を担う人材育成を目指しています。

法人の概要

当法人は、日本各地で幅広い年代に向けた教育機関を運営しています。具体的には、大学・大学院、専門学校、高等学校がそれぞれ1校、中学校が3校、小学校が10校、そして幼稚園や認定こども園が4園あります。これらの学校は、一貫した教育理念のもと、地域社会に根ざした教育活動を行っています。

2018年4月1日には、学校法人組織の統合が実施されました。それまで個別に運営されていた学校法人広島三育学院（広島県三原市）と学校法人沖縄三育学院（沖縄県北中城村）が、学校法人三育学院（千葉県大多喜町）と合併。これにより、三つの法人が一つとなり、現在の法人体制が確立されました。

教育理念

学校法人三育学院の教育は、確固たる建学の精神と教育目標に基づいています。

建学の精神

Do for Others in Christ

「神に仕え人に奉仕する人物の育成」を建学の精神としています。これは、キリスト教の教えに基づき、他者への奉仕の精神を持ち、社会に貢献できる人材を育てるという強い意志を表しています。

教育目標

Humanity and Service with Hand, Head, and Heart.

教育目標は、創造主の似姿を回復するという使命に導かれ、人間の全人格的な成長を目指すものです。身体性、精神性、霊性、社会性という四つの側面を調和的に発達させ、生涯にわたって神と人々に奉仕できる人物となることを究極的な目標としています。

目指す学校像

この教育目標を実現するため、以下のような学校像を目指しています。

I.Physical Strength（身体性）
より良い奉仕活動のために、健全な身体を維持する習慣を身につける場。
II.Mental Capacity（精神性）
世界のどこでも活躍できるよう、安定した精神と深い知性を育む場。
III.Spiritual Vision（霊性）
他者と共に明るい未来を築くため、自らを捧げる正しい霊性を育む場。

これらの要素をバランス良く養い、生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出すことを目指しています。

沿革

学校法人三育学院の歴史は、明治時代にまで遡ります。

1898年（明治31年）: キリスト教宣教師ウィリアム・C・グレンジャーにより、東京・麻布に「芝和英聖書学校」として創設される。
1914年（大正3年）: 東京府豊多摩郡杉並村（現在の杉並区）天沼に移転し、「日本伝道学校」と改称。
1919年（大正8年）: 小学校、中学部、高等部を設置し、「天沼学院」となる。
1926年（大正15年）: 千葉県君津郡神納村（現在の袖ケ浦市）に男子部が移転。「日本三育学院」と改称。天沼の校舎は「日本三育女学院」となる。
1928年（昭和3年）: 「東京衛生病院看護婦学校」（3年課程）が天沼に設立される。
1943年（昭和18年）: キリスト教信仰を理由に特高警察による弾圧を受け、主要教員が検挙・連行。学院業務停止に追い込まれる。同年12月には県の命令により学院が閉鎖され、施設は陸軍に接収されるという困難な時期を迎える。
1947年（昭和22年）: 「日本三育学院」が再開。
1948年（昭和23年）: 財団法人に改組し、「財団法人日本三育学院」となり、「日本三育学院神学校」と称する。
1949年（昭和24年）: 茨城県日立市に「日本三育学院久慈川教会小学校」、天沼に「天沼教会小学校」を設立するなど、各地で学校設立が始まる。
1951年（昭和26年）: 財団法人から学校法人へ組織変更し、「学校法人三育学院」となる。札幌や鹿児島でも小学校・幼稚園が設立される。
1953年（昭和28年）: 「日本三育学院神学校」に学科が増設され、「日本三育学院カレッジ」と改称。沖縄、鹿児島、広島、岩手でも学校設立が相次ぐ。
1971年（昭和46年）: 「三育学院短期大学」（英語学科）を設立。
1974年（昭和49年）: 「東京衛生病院看護婦養成所」がカレッジに移管され、「三育学院カレッジ看護学科」となる。
1977年（昭和52年）: 広島県に「広島三育学院大和小学校・中学校・高等学校」が開校。
1978年（昭和53年）: 「専門学校三育学院カレッジ」と「三育学院短期大学」が千葉県袖ケ浦市から同県大多喜町へ移転。
1987年（昭和62年）: カレッジ看護学科が短期大学看護学科に改組される。
2008年（平成20年）: 「三育学院大学」が開学し、看護学部看護学科を設置。
2016年（平成28年）: 「三育学院短期大学」が閉校。
2018年（平成30年）: 学校法人広島三育学院、学校法人沖縄三育学院と合併。
2020年（令和2年）: 茨城県にあった「北浦三育中学校」が千葉県大多喜町に移転統合し、「三育学院中学校」として開校。
2021年（令和3年）: 三育学院中等教育学校の設立に向けた準備を開始。

設置している学校

学校法人三育学院が現在運営している学校は以下の通りです。

大学・専門学校

三育学院大学
三育学院カレッジ

高等学校

広島三育学院高等学校

中学校・中等教育学校

沖縄三育中学校
三育学院中学校・中等教育学校
広島三育学院中学校

小学校

札幌三育小学校
函館三育小学校
久慈川三育小学校
光風台三育小学校
東京三育小学校
横浜三育小学校
広島三育学院小学校
広島三育学院大和小学校
鹿児島三育小学校
沖縄三育小学校

幼稚園・こども園

札幌三育幼稚園
横浜三育幼稚園
広島三育学院幼稚園
鹿児島三育幼稚園（認定こども園）

これらの学校は、それぞれが立地する地域の特性を活かしつつ、法人全体の教育理念に基づいた教育を提供しています。

かつては北浦三育中学校や三育学院短期大学も運営していましたが、教育体制の見直しや統合により閉校しています。

学校法人三育学院は、これからも建学の精神「Do for Others in Christ」のもと、社会に貢献できる人材の育成に励んでいくことでしょう。

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