宮の森ジャンプ競技場

宮の森ジャンプ競技場

宮の森ジャンプ競技場（みやのもりじゃんぷきょうぎじょう）は、札幌市中央区の宮の森に位置するスキージャンプ専用の施設です。この施設はノーマルヒルとして知られ、大倉山ジャンプ競技場と共に、ナショナルトレーニングセンターの競技別強化拠点として利用されています。

沿革

この競技場の設立には札幌オリンピック（1972年）に向けた背景があります。当初、ジャンプ競技は大倉山シャンツェで行われる予定でしたが、スペースが不足していたため、新たに70m級のジャンプ台を十二軒沢（現在の宮の森）に建設することが決まりました。

1970年に「宮の森ジャンプ競技場」が開場し、その際、アプローチは103m、ランディングバーンは146.91m、ブレーキングトラックは94.4m、K点は86mの70m級ジャンプ台が設置されました。観客は約3万人を収容できる設計となっています。

1972年には、札幌オリンピックに合わせてスキージャンプ競技とノルディック複合競技が行われました。日本代表チームは「日の丸飛行隊」として知られ、70 m級の個人競技で金、銀、銅メダルを独占しました。

以後、競技場は数回の改修を経て、その使い勝手や施設の充実が図られています。1983年にはK点が90mに改修され、リフトの新設や人工芝の導入によって夏季のサマージャンプも可能になりました。1989年には、日本宝くじ協会からの助成金を受けて電光掲示板が整備され、さらに1996年からは札幌振興公社による管理が始まりました。2005年にはランディングバーンとアウトランの改修が行われ、2006年には指定管理者として札幌振興公社が指定されました。

近年の進展としては、2013年に夏冬兼用のオールシーズントラックレールが設置され、2020年にはウインドファクター・ゲートファクターシステムの新設が実施されました。このシステムは公式な競技大会でも使用されています。

施設の詳細

宮の森ジャンプ競技場の施設には、ジャンプ台の他に運営本部塔や審判台、バッケンレコードが設置されています。

ジャンプ台の仕様

• - アプローチ：91.8m
• - 助走路：80.12m
• - 助走路最大斜度：36°
• - テイクオフ斜度：10.5°
• - ランディングバーン：142.9m
• - ランディングバーン最大斜度：36.5°
• - K点：90m
• - 標高差：104.4m
• - 全長：334.7m

大会実績

このジャンプ競技場では、数多くの大会が国際的に開催されています。以下に主な大会を挙げます。

• - STVカップ国際スキージャンプ競技大会
• - 雪印メグミルク杯全日本ジャンプ大会
• - 全日本スキー選手権大会（ノルディックスキー・スペシャルジャンプ）
• - 宮様スキー大会国際競技会（ノルディックスキー・スペシャルジャンプ）
• - NHK杯ジャンプ大会
• - 札幌市長杯宮の森サマージャンプ大会
• - スキージャンプ・ワールドカップ

など多岐にわたるイベントが実施されています。

アクセス

宮の森ジャンプ競技場は、大倉山ジャンプ競技場から車で約5分、徒歩では約30分の位置にあります。しかし、一般利用可能な駐車場は設けられていません。公共交通機関を利用する場合は、ジェイ・アール北海道バスの「宮の森シャンツェ前」バス停で下車し、徒歩約10分で到着可能です。

まとめ

宮の森ジャンプ競技場は、その歴史や充実した施設の中で、スキージャンプ競技の発展に寄与し続けています。国際大会の開催を通じて、多くのアスリートがここで活躍し、魅力溢れるスポーツとしての地位を確立しています。

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