居組駅

JR西日本山陰本線 居組駅

兵庫県美方郡新温泉町居組にある、JR西日本山陰本線の居組駅は、秘境駅としても知られる魅力的な駅です。福知山管理部の管轄下にあり、兵庫県内の山陰本線では最西端の駅となっています。鳥取県境に近く、かつては福知山管理部と山陰支社の境界標も存在しました。

歴史と変遷

居組駅は1911年（明治44年）に開業し、当初は客貨取扱駅として賑わっていました。その後、1970年代には日中のみ駅員配置となり、1971年には貨物取扱が廃止されました。1983年には無人駅となり、2005年には新温泉町の成立に伴い所在地表示が変更されています。

駅の構造は幾度かの変化を遂げてきました。開業当初から長らく使用されていた2面3線のホームは、2008年3月15日のダイヤ改正に伴い、2番線ホームと連絡跨線橋が閉鎖され、1面1線の棒線駅となりました。さらに、2013年には絶対信号機が撤去され、棒線化工事が完了しました。老朽化していた便所も使用停止となり、現在では新駅舎にもトイレは設置されていません。

2018年には新駅舎建設のため、旧駅舎の解体工事が始まり、仮設待合所が設置されました。2019年には東浜駅のような簡易的な新駅舎が完成し、現在に至っています。ダイヤ改正も駅の変遷に影響を与え、2012年には一部普通列車が通過するようになりましたが、2021年の改正で再び全列車停車となりました。

駅の構造と設備

居組駅は地上駅で、鳥取方面に向かって右側に単式ホーム1面1線を有しています。無人駅のため、自動券売機などは設置されておらず、豊岡駅の管理下にあります。かつては島式ホームも存在し、2面3線体制でしたが、現在の簡素な構造は秘境駅としての雰囲気を醸し出しています。

利用状況と周辺環境

居組駅は、日本海に面した居組集落から約800m離れた場所に位置しており、駅の周囲には民家がほとんどありません。そのため、秘境駅として紹介されることも多く、静かな環境が特徴です。1日平均乗車人員は少ないですが、周辺には居組県民サンビーチや竜雲寺などの観光スポットがあり、自然豊かな環境を楽しめます。兵庫県道128号居組港居組停車場線も駅の近くに位置しています。

隣の駅

諸寄駅
東浜駅

まとめ

居組駅は、歴史と変遷を経て現在の姿に至った、山陰本線の小さな駅です。秘境駅としての魅力と、周辺の自然環境が相まって、独特の雰囲気を醸し出しています。無人駅であることや、簡素な駅舎も、その魅力の一部と言えるでしょう。訪れる際には、周辺の観光スポットも合わせて楽しんでみてください。

もう一度検索