山梨県立県民文化ホール

山梨県立県民文化ホールについて

山梨県立県民文化ホール、通称YCC県民文化ホールは、甲府市寿町に位置する多目的ホールです。この施設は、地域住民に様々な文化体験を提供するために設計されており、さまざまなイベントや公演が開催されています。

歴史背景

山梨県内にはこれまで文化的ランドマークとして山梨県民会館公会堂が存在していました。しかし、時代の流れとともにその施設の陳腐化が進み、新たな文化ホールの必要性が求められるようになりました。1970年代に当時の知事であった田邊圀男氏の提唱により、公共文化施設の整備が進められ、山梨県立美術館と併せて新たなホールの建設計画が具体化しました。

当初は甲府駅北口に建設される予定でしたが、計画は様々な事情で一時停止。いったん白紙になり、その後山梨県立第二高等学校の跡地に移転する形で建設が再始動し、1982年にホールは竣工を迎えました。長年空き地であった甲府駅北口の計画地には、2012年に山梨県立図書館が建設され、地域の文化的核となる場所として再生されました。

施設の特徴

このホールは山梨県内で随一の公演設備を持ち、大ホールは1,989席を備えています。大ホールの特徴には、1階に1,357席、2階に632席が配置されており、間口20ｍ、奥行き21ｍ、高さ10ｍのステージを完備。音響は満席時において残響時間が1.8秒となっており、多様な演目に対応可能です。

また、小ホールも700席あり、舞台の広さは大ホールとほぼ同等で、音響の残響時間は1.3秒と、こちらも高性能です。両ホールともに、オーケストラピットや音響反射板、昇降装置など、各種舞台設備が整えられており、音楽コンサートや舞台公演など、幅広いイベントに利用されています。

アクセス方法

YCC県民文化ホールへのアクセスは非常に便利です。JR甲府駅の南口から徒歩約20分で到着できます。また、甲府駅南口から出発する山梨交通バスを利用する方法もあり、「県民文化ホール」バス停で下車すればすぐにアクセスできます。さらに、JR竜王駅やJR韮崎駅からのバスルートもあり、広域からの訪問が可能です。中央自動車道の甲府昭和インターチェンジからも車で10分ほどで、カーアクセスも良好です。

今後の展望

YCC県民文化ホールは、地域の文化活動を育む重要な場であり、多くの観客やアーティストに支持されています。2019年4月1日より、情報処理サービスを行う株式会社ワイ・シー・シーが命名権を取得して「YCC県民文化ホール」と名付けられ、文化振興に寄与する活動を続けていく予定です。命名権契約は2024年3月31日までの5年間で、年間スポンサー料は1,000万円とされており、ホールのさらなる発展が期待されています。

このように、山梨県立県民文化ホールは、文化交流の場として地域に根ざし、これからも多くの人々に利用されることを目指しています。

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