山陽姫路駅

山陽姫路駅：歴史と利便性を兼ね備えたターミナル駅

山陽姫路駅は、兵庫県姫路市南町に位置する山陽電気鉄道本線の終着駅です。駅番号はSY43、副駅名は山陽百貨店前とされ、JR姫路駅にも至近距離にあるため、スムーズな乗り換えが可能です。JRおでかけネットにも接続交通機関として掲載されており、広域的なアクセス利便性を誇っています。

歴史を刻む軌跡

1923年の山陽電気鉄道開業と同時に「姫路駅前駅」として開業した当駅は、その後、1924年には東へ移転。幾多の合併を経て、1933年には山陽電気鉄道の駅となりました。1943年には「電鉄姫路駅」と改称され、戦災による焼失後には木造モルタル造りの駅舎が再建されました。1954年には高架化による移転が行われ、現在の位置に落ち着きました。1990年には駅施設が山陽百貨店2階に移設され、1991年には現在の「山陽姫路駅」に改称。2006年にはJR姫路駅の連続立体交差事業に伴う線路切替工事が行われ、発着番線変更や一時的な運休などもありました。2012年には、新しい列車運行管理システムの導入とともに、駅メロディも導入され、現在に至っています。2013年には、ピオレ姫路とキャスパ（山陽姫路駅ビル）を結ぶ連絡デッキが開通、新たな利便性が加わりました。

駅構造と設備

山陽百貨店2階に位置する山陽姫路駅は、頭端式ホーム4面4線の高架駅です。改札口はホーム頭端部に1ヶ所。かつてはJR線を高架で跨いでいましたが、JR姫路駅の連続立体交差事業により、JR線が上、山陽電鉄が下の構造に変更されました。この工事は2006年3月に行われ、当駅と手柄駅間は一時運休となりました。現在、1番線降車ホームは使用されておらず、実質的には3面4線のホームが使用されています。発車時刻や行先を表示する電光掲示板や発車標も設置されています。阪神なんば線開業により、近鉄奈良駅、近鉄名古屋駅、賢島駅までレールで繋がっていますが、直通運転は現在ありません。

駅メロディと夜間留置

2012年5月9日からは、塩塚博作曲の駅メロディ「大切なもの」と「プリンセスサンバ」が導入されています。特徴的なのは、他の駅と違い、停車列車入線時の駅メロディ「花氷」が流れない点です。駅メロディと共に発車ベルも鳴ります。当駅は夜間停泊設定駅であり、4番線には直通特急用車両、1番線には4両編成の車両が夜間留置されています。

駅併設施設と周辺環境

駅にはMOLTIひめじという複合施設が併設されており、ショッピングストア、飲食店、診療所が入居しています。周辺にはJR姫路駅があり、姫路城などの観光地にもアクセスしやすい立地です。バスターミナルも駅と一体となっており、神姫バスをはじめとした路線バスが多数発着しています。かつては姫路市交通局のバスも乗り入れていましたが、現在は神姫バスが運行しています。バスターミナルは北1番から北6番のりばまであり、多くの路線が運行されています。

利用状況と将来展望

2019年度の1日平均乗降客数は24,079人です。この数は、駅周辺の開発や観光客の増加に伴い、今後も変動していくと予想されます。山陽姫路駅は、歴史と進化を続けながら、地域の交通の中枢として、今後も重要な役割を担っていくことでしょう。

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