岐阜基地

岐阜基地の概要

岐阜基地（ぎふきち）は、日本の航空自衛隊が運営する基地で、岐阜県各務原市に所在しています。この基地は、歴史的に見ても国内で最も古い飛行場の一つであり、航空自衛隊の重要な拠点として機能しています。岐阜基地は、北陸・東海・近畿地域を代表する基地であり、地域の防空に寄与しています。この基地には航空自衛隊第2補給処の業務部衛生課診療所もあり、隊員に対する医療や衛生管理が行われています。

基地の設立当初から以来の長い歴史を持つ岐阜基地は、航空機の航空管制及び無線保安設備を備えた唯一の飛行場となっています。さらに、基地内の東側には専用のヘリポートやハンガーがあり、岐阜県警察航空隊にも利用されています。滑走路はほぼ東西方向に延びており、滑走路番号は10/28です。

防衛と試験基地

岐阜基地は航空自衛隊の航空機運用だけでなく、主要な試験基地としても知られています。飛行開発実験団が基地内に拠点を置いており、ここでは航空機やその装備に関する各種試験が行われています。特に、岐阜基地で行われる異機種混合飛行は航空祭の目玉の一つで、多くの航空ファンが訪れます。航空ファンにとって、秋に行われる航空祭は大変楽しみなイベントとなっており、その際には数種類の航空機が空中で華麗な演技を披露します。

また、基地内には防衛装備庁の岐阜試験場が併設されており、ここでは航空機の強度試験を行うための様々な実験装置が整っています。川崎重工業岐阜工場も近隣に位置し、航空機に関する重要な開発や試験が実施されています。

歴史と沿革

岐阜基地の歴史は1876年に遡ります。当初は陸軍第3師団の砲兵演習場として設立され、その後、1917年に各務原陸軍飛行場が開設されました。第二次世界大戦後、1945年から1958年の間はアメリカ軍の基地として利用され、その後日本の航空自衛隊によって再編成されました。1958年には航空自衛隊第2補給処が設立され、以降長い間航空自衛隊の運用基地としての役割を担っています。

環境対策と地域連携

岐阜基地では周辺地域と模索しながら環境問題にも取り組んでいます。騒音測定や防音対策が行われており、周辺地域の住民に対しても配慮をしています。また、各務原市との連携を強化し、地域の防災重視する姿勢を示しています。特に、教育機関に対する防音工事の実施や地域の緑地整備などの活動が評価されています。

アクセスと航空祭

岐阜基地へのアクセスは、公共交通機関や自動車を利用することができます。名鉄各務原線各務原市役所前駅からは徒歩でアクセスでき、航空祭の日には多くの臨時列車が運行されます。また、基地内は航空機の展示が行われるスペースがあり、来訪者は普段見ることができない飛行機を間近で観ることができます。航空祭ではエプロンが非常に込み合うため、入場には多少の工夫が必要です。

このように岐阜基地は、航空自衛隊の運営や試験機能をはじめ、地域との連携を重視し、未来に向けた活動を展開しています。

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