島本駅

島本駅：歴史と魅力あふれるJR京都線の駅

島本駅は、大阪府三島郡島本町に位置する西日本旅客鉄道（JR西日本）東海道本線の駅です。JR京都線の愛称区間にも含まれており、駅番号はJR-A37。山崎駅と高槻駅の中間地点に位置し、多くの鉄道ファンが訪れる撮影スポットとしても知られています。

駅の歴史：住民の願いが形となった新駅

1876年の東海道本線開業以来、山崎駅と高槻駅間は7.5kmと非常に長く、新駅の建設が長年の課題でした。島本町では、国鉄時代に新駅設置を求める陳情運動が行われてきましたが、財政難などから実現には至りませんでした。転機となったのは1997年。JR西日本から島本町へ新駅設置の打診があり、本格的な検討が始まりました。2001年には、大阪府立青年の家の閉鎖により駅周辺の用地取得が容易になり、計画は一気に加速。当初は2007年3月の開業を目指していましたが、建設計画変更により2008年3月15日に開業が延期されました。開業式典には、当時の橋下徹大阪府知事が参加しました。ホームは下り線の線路移設によって確保されました。駅西側の用地買収に難航したため、西口の歩道は一部通行止めとなりましたが、2009年3月23日に工事が完了し、新駅設置事業は全て完了しました。

駅の構造と特徴：橋上駅舎と接近メロディー

島本駅は、島式ホーム1面2線の地上駅で、橋上駅舎を備えています。駅舎は、当初地下に設置する計画でしたが、建設費用の抑制のため、橋上駅舎に変更されました。そのため、開業が約1年遅れました。JR西日本交通サービスが業務委託を行い、ICOCAが利用可能です。

注目すべき点は、駅開業時から導入されている接近メロディーです。サントリー山崎蒸溜所がある島本町にちなんで、サントリーオールドのCMソング「人間みな兄弟〜夜がくる〜」が採用されています。これは、電子ベルが主流だったJR京都線の中間駅では珍しい取り組みでした。

利用状況と周辺環境：地域社会を支える駅

2022年度の1日平均乗車人員は約7,079人です。駅東口にはロータリーがあり、阪急バスの若山台線が乗り入れています。これは、島本町内唯一のバス路線です。高槻駅との駅間距離は5.3kmとJR京都線内で最長です。

鉄道ファンに人気の撮影スポット

島本駅周辺は、線路の高低差やカーブなど、鉄道撮影に最適な条件が揃っていることから、多くの鉄道ファンが訪れます。駅舎の構造や周辺環境も相まって、写真愛好家にとって魅力的な場所となっています。

まとめ：島本町の発展を支える重要な拠点

島本駅は、単なる交通の要衝としてだけでなく、地域の活性化に貢献する重要な役割を担っています。歴史的な経緯や、鉄道ファンに人気の撮影スポットとしての側面も持ち合わせ、島本町のシンボル的存在として、これからも発展を続けていくでしょう。駅周辺の開発も進み、ますます利便性の高い駅となっています。

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