市振駅

市振駅の概要

市振駅（いちぶりえき）は、新潟県糸魚川市大字市振に位置し、えちごトキめき鉄道とあいの風とやま鉄道の両路線が交差する重要な駅です。新潟県の最西端に位置し、国内でも特異なスポットとなっています。

駅の構造と利便性

市振駅は島式ホームを持つ地上駅で、1面2線の構造です。ホーム側から海面を眺めることができ、訪れる人々に美しい景色を提供しています。駅舎そのものは1908年に建設された歴史的な木造平屋で、入口には待合所が設けられていますが、現在は無人駅として運営されています。

この駅は、両社路線の接続地点であり、えちごトキめき鉄道が直江津方面、あいの風とやま鉄道が富山・倶利伽羅方面へと接続しています。このため、運賃体系も異なり、乗車券を買う際には注意が必要です。あいの風とやま鉄道のICカードICOCAは使えませんが、駅内には便利なアクセスがあります。

交通の歴史

市振駅は、1912年に国有鉄道の北陸本線の一部として開業しました。1950年代には信号場が増設され、1965年には複線化が進みました。1987年の国鉄分割民営化により、JR西日本が管理するようになりましたが、2015年にはえちごトキめき鉄道とあいの風とやま鉄道に移管され、現在の形になりました。

駅の周辺と観光地

駅周辺には市振集落や玉ノ木集落が広がります。市振集落には市振郵便局がありますが、かつて存在した小学校は統廃合され、今はその跡地に石碑が立っています。また、地域史を感じさせる「市振関所跡」や「道の駅越後市振の関」、「市振海水浴場」などの観光地が点在し、訪問者に魅力を提供しています。

市振という地名は、松尾芭蕉の俳句にも登場し、歴史的にも価値が高い場所です。長円寺には芭蕉が詠んだ句を記念する碑もあり、地元の文化的資産として訪れる価値があります。

利用状況とバス路線

2023年度のデータによれば、市振駅の1日あたりの平均乗車人員は48人となっており、地域の交通の要となっています。駅からは「朝日町あさひまちバス」が運行され、泊駅までのアクセスがあります。また、糸魚川市のコミュニティバスによる周辺への移動手段も提供されています。

終わりに

市振駅は新潟県の最西端に位置する特色ある駅で、歴史的な背景や美しい風景に恵まれたスポットです。鉄道ファンや観光客にとって訪れる価値のある場所であり、地元の魅力を感じることができるでしょう。

もう一度検索