平倉駅

平倉駅について

平倉駅（ひらくらえき）は、岩手県遠野市上郷町平倉に位置する東日本旅客鉄道（JR東日本）釜石線の駅です。この駅は、自然に囲まれた地域にある静かな無人駅であり、長い歴史を持つ交通の要所としての役割を果たしています。

歴史

平倉駅が属する区間は、1914年4月18日に岩手軽便鉄道によって開通しましたが、当初は駅が設置されなかったため、しばらくは旅客の利用ができませんでした。翌1915年11月23日にようやく開業され、762ミリメートルの特殊狭軌にて運行が開始されました。その後、同じ日のうちに花巻から仙人峠までの全線が完成し、鉄道の利便性が一気に向上しました。

1936年8月1日には国有化に伴い国鉄の駅となり、その後1,067ミリメートルへの改軌が計画されました。しかし、第二次世界大戦の影響で資材や労働力が不足し、この工事は一時中断されることとなりました。1948年のアイオン台風によって山田線が大きな被害を受けたため、釜石線の工事が再開され、1950年には全通しました。

かつては平倉駅と盛駅を繋ぐ鉄道の建設計画も存在しましたが、最終的には1976年に免許が失効しています。平倉駅はその後も多くの変遷を経て、現在に至るまで地域住民や観光客に利用され続けています。

年表

• - 1915年（大正4年）11月23日：平倉駅開業。
• - 1936年（昭和11年）8月1日：国有化され国鉄釜石線の駅に。
• - 1944年（昭和19年）10月11日：釜石東線の開業により、路線名が変更。
• - 1950年（昭和25年）10月10日：釜石線全通、改軌工事が完了。
• - 1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東日本の駅に。
• - 2018年（平成30年）6月1日：業務委託化により北上駅の管理下に。
• - 2024年（令和6年）10月1日：えきねっとQチケのサービス開始予定。

駅構造と周辺情報

平倉駅の構造は、1面1線の単式ホームを持つ地上駅で、現在は無人駅として運営されています。ただし、北上駅が管理しているため、利用者にとっては便利です。駅周辺には国道340号や釜石自動車道の遠野住田インターチェンジが近く、アクセスは良好です。また、早瀬川が近くを流れ、周囲には美しい自然が広がっています。

さらに、平倉駅にはエスペラント語で「Monta Dio（モンタ・ディーオ：山の神）」というユニークな愛称が与えられています。

隣の駅

• - JR釜石線

- 快速「はまゆり」：通過
- 普通：岩手上郷駅 - 平倉駅 - 足ケ瀬駅

平倉駅は、その歴史と自然の美しさを背景に、多くの人々に利用されています。静かな時間が流れる駅でありながら、地域社会とのつながりが深いスポットと言えるでしょう。

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