平津戸駅

平津戸駅の軌跡

平津戸駅（ひらつとえき）は、岩手県宮古市に位置していた、かつてのJR山田線の駅であり、2023年の利用者減少に伴い廃止されました。この駅の最終営業日は2023年3月17日であり、特徴的には、日本一遅い始発駅として名を馳せていました。

駅の歴史

平津戸駅は1931年10月31日に開業し、当初は終着駅として機能していました。当時、構内には盛岡機関区の平津戸機関車駐泊所が設けられていました。1933年11月には陸中川井駅までの延伸が行われ、途中駅としての役割を果たすようになりました。
しかし、1946年11月26日には風水害によって、平津戸駅から蟇目駅までが不通となり、その後1954年11月21日に復旧されました。1955年には給水設備が廃止され、1970年には貨物取扱が終了しました。さらには1982年11月、駅は無人化され、駅舎は商店となったものの、委託経営は行われませんでした。
1987年4月1日には国鉄の分割民営化が行われ、JR東日本の駅となりました。2005年には駅舎が改築され、2015年には土砂流入災害のため営業が一時休止されましたが、2017年11月には復旧し営業を再開しています。
2022年3月11日が実質的な最終営業日となり、翌日のダイヤ改正により全列車が通過することとなり、最終的には2023年3月17日に廃止されました。

駅の構造

この駅は、かつては単式ホーム1面1線を有する地上駅でした。以前は相対式ホームも備えており、列車の交換が可能でした。また、蒸気機関車が運行されていた頃には転車台も存在しました。
駅舎は木造でしたが、その後解体され、簡素な待合所が新たに建てられました。全列車が通過するようになった際には無人駅となっていました。

駅周辺の環境

駅の近くには国道106号が通っており、岩手県北バスの「平津戸」停留所も存在しています。駅から約400メートルのところには小さな集落がありますが、2022年の時点ではわずか5世帯のみが居住していました。

隣接駅

平津戸駅の隣には松草駅と川内駅があります。どちらの駅もJR東日本の山田線に属しており、地域の交通の一部を担っていました。

このように、平津戸駅は地域の歴史に深く根差した存在であり、多くの人々に利用されてきましたが、時代の流れによってその役割を終えました。
今ではその面影を残しながらも、駅は廃止となり、新たな時代に向けて進んでいます。

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