広島市まんが図書館

広島市まんが図書館の概要

広島市まんが図書館は、広島県広島市にある広島市立の図書館で、漫画に特化した資料を専門に取り扱っています。1997年に開館し、これは日本の公立図書館として初めての試みでした。その後、同じ地域にあさ閲覧室も開館。高さ70メートルの比治山の山頂近くに位置しており、広島市現代美術館が近隣にあります。

まんが図書館では、所蔵する図書の99%以上が漫画であり、その他も漫画関連の資料で占められています。他の図書館からも漫画を借りることが可能で、2013年度では、まんが図書館から37%、あさ閲覧室から25%の漫画が貸し出されるなど、大変人気があります。利用者は子供から高齢者まで多岐にわたり、特に40代の利用が目立っています。

通常の公共図書館は日本十進分類法に従って蔵書を整理しますが、まんが図書館では全ての書籍が漫画であるため、作画者のアルファベット順に配架されています。そのため、利用者は容易に自分の好きな作品を見つけることができます。しかし、収蔵数が多いため、棚に前後に重ねて配置されていることもあります。閉架書庫はないため、2010年には新たに書庫が設けられましたが、すぐにいっぱいになり、さらなる書庫が必要となった経緯があります。

広島市立図書館全体では、2002年から2006年にかけて不明な蔵書数の約3割が漫画であったこともあって、2009年度からはブックディテクションシステムが導入されています。2017年度には、公益財団法人広島市文化財団が管理を行っています。

歴史

このまんが図書館の前身は1983年に開館した「比治山公園青空図書館」で、さまざまな書籍が収蔵されている小型図書館でしたが、その後漫画の導入が提案されるようになります。1990年に北部地区の図書館で漫画が導入された際、高い利用率からその重要性が認識されました。

広島市は3年間の準備期間を経て、1997年5月1日にまんが図書館を開館しました。開館初年度は64万冊もの貸出しを記録し、次年度には70万冊に達しました。この好評を受け、地元の新興住宅地にあたる場所にあさ閲覧室が1999年に開設されることとなりました。

利用情報

まんが図書館は、以下の時間帯で開館しています。

• - 開館時間: 午前10時から午後5時まで
• - 休館日: 月曜日、祝日の翌日、図書整理日（奇数月の末日）、年末年始（12月29日 - 1月4日）、特別整理期間

交通手段としては、広島電鉄の「比治山下」駅から800メートル、またはアストラムラインの上安駅からもアクセス可能です。特に、まんが図書館は観光地としても知られている現代美術館の近くに位置しているため、観光客にも利用されています。

このように、広島市まんが図書館は漫画の愛好者にとって、非常に魅力的な施設となっています。その規模や多様な利用者層からも、地域に根ざした文化的な重要性を持つ図書館として愛されています。

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