広島市江波山気象館

広島市江波山気象館

広島市江波山気象館は、広島市中区の江波山公園内に位置する、日本でも珍しい気象をテーマにした科学館です。この施設は、広島市が所有し、公益財団法人広島市文化財団が管理運営しております。気象予報の発表も行っており、地域の気象情報を提供する役割も果たしています。

歴史的背景

この気象館の歴史は1934年に始まります。当時、広島測候所の新しい庁舎が江波山に設立され、ここで気象観測が行われ始めました。しかし、1945年に広島に原子爆弾が投下され、その影響を大きく受けました。建物はその後1987年に広島市中区に移転しましたが、1992年には気象館として再開されました。特筆すべきは、現在も残る本館が被爆建物であることです。この建物は広島市重要文化財にも指定されています。

展示内容

江波山気象館では、常設展と季節ごとの企画展示が行われており、訪れる人々に豊富な気象情報を提供しています。常設展示には次のような内容が含まれます。

• - 気象情報コーナー: 館内では広島市域の天気予報を行い、その情報はウェブサイトでも公開されています。
• - 資料展示: 旧広島地方気象台で使用されていた様々な気象計器や、原爆関連の資料が展示されています。
• - 体験型展示: 「突風カプセル」や「フランクリンの実験室」、「タイフーンボックス」などの施設があり、訪れる人々が風や雷、台風の雲の中の体験を楽しむことができます。

建物の特徴

本館は1934年に建てられ、20世紀初頭のドイツ表現主義の影響を受けたデザインが特徴です。原爆の影響で曲がった窓枠や、ガラスの破片が残る壁には、歴史的な証拠が刻まれています。2000年に重要有形文化財として認定され、今日でもその価値を多くの人々に認識されています。

利用案内

江波山気象館は、9:00から17:00まで開館しており、入館は16:30まで可能です。休館日は原則として毎週月曜日（祝日を除く）、祝日の翌日や年末年始です。入館料は大人100円、小人は50円で、小学生未満の幼児は無料です。また、30人以上の団体料金が設定されています。

アクセス

江波山気象館へのアクセスは、JR広島駅から広島電鉄の江波線を利用し、「江波」電停で下車後、徒歩約15分で到着します。JR横川駅からも同様にアクセス可能で、広電バスを利用することもできます。

このように、広島市江波山気象館は、単なる気象館であるだけでなく、地域に深く根付いた歴史的文化財でもあり、多くの人々に訪れてもらいたい場所です。

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