広島県庁

広島県庁の概略

広島県庁（ひろしまけんちょう）は、広島県の行政機関としての役割を担う地方公共団体です。その設立は1871年に遡ります。県庁の初期の庁舎は広島城内に位置していましたが、その後数回にわたり移転が行われました。特に1873年に仮庁舎として国泰寺に移転し、1876年には再度の火災により仮庁舎を別の寺院に移動させるなど、命運を分けるような歴史をたどっています。

沿革の詳細

1878年4月には新たに本庁舎が与楽園近くに完成し、その後、1945年8月6日に広島市に対する原子爆弾の投下によりこの庁舎が壊滅的な被害を受けました。戦後、当日は唯一の県の役所機能が、多聞院に設けられた臨時県防空本部として維持され、知事の高野源進が指揮を執りました。

その後、8月7日には東警察署に移転し、被災者への救済活動を行いました。8月20日には、東洋工業による土地の提供を受け、府中工場内に移転し、業務を再開しました。これにより、広島県の行政機能は徐々に復旧し始めました。

1946年6月には庁舎が陸軍兵器補給廠に設置され、その後、1956年には中区基町に新たな本庁舎が建設されました。この時期も、様々な事件が発生し、1969年には教育長室に火炎瓶が投げ込まれるテロがありましたが、幸いにも負傷者はありませんでした。

現代の組織改革

1998年には知事直轄の「企画審議官」が配置されながら、2007年からは副知事が複数体制に移行しました。2008年には組織再編が行われ、知事直轄の「危機管理監」が導入されるなど、行政の効率化が進められました。2011年には組織の3層構造が見直され、局と課の2層構造に再編されました。

2020年には一部の部長職が「総括官」に改められ、2022年には、広島県政史上初の女性副知事が就任するなど、組織の多様性が進んでいます。2023年には「総括官」が再度「担当部長」に戻されるなど、柔軟な組織対応が求められています。

主なOBと関連情報

また、広島県庁には著名なOBが多く存在します。有名な作家峠三吉や陸上選手の吉岡隆徳、政治家の藤田進などが挙げられます。さらに、広島県の公式な取り組みとして、県民向けの番組やメディア活動が行われており、特に広島ホームテレビでの県民つながる研究課などが注目されています。

広島県庁は立地や歴史を背景に持ちながら、行政業務だけでなく、県民とのコミュニケーションにも力を入れ、多様な施策を展開しています。引き続き、地域に根ざした運営が求められる存在です。

もう一度検索