広瀬章人

広瀬章人のプロフィールと棋歴

広瀬章人（ひろせ あきひと）は、1987年1月18日生まれの将棋棋士で、現在は北海道札幌市に在住しています。彼は勝浦修九段の門下生で、棋士番号は255です。

生い立ちと修行時代

広瀬は東京都で生まれた後、埼玉県さいたま市で育ちました。家族にアマチュア将棋の強豪がいた影響で、4歳の頃から将棋に興味を持ち始めました。その後、小学生時代に父の転勤で札幌市南区に移り住み、将棋クラブに通ったことで力量をつけていきました。

小学6年時には奨励会に入会し、プロ棋士への道を歩み始めます。中学入学と同時にさいたま市に戻り、高校1年で三段リーグに進出。卒業後の2004年度後期三段リーグ最終日にて、成績15勝3敗で見事1位となり、早稲田大学に入学すると同時にプロ入りを果たしました。

新人時代

奨励会での同期に糸谷哲郎、佐藤天彦、高崎一生、戸辺誠がいる中、広瀬は「平成のチャイルドブランド」と呼ばれることになります。彼のデビューからの活躍は著しく、2006年度のC級2組リーグでは2位という成績を収め、最も早く五段昇段を果たしました。その後も順調な昇格を続け、2010年度にはB級2組へ昇級し、勢いを増していきました。

王位獲得までの道のり

2010年度の王位戦では、予選から勝ち上がり、挑戦者決定戦で羽生善治名人を破り初タイトルに挑戦しました。深浦康市王位との七番勝負では特に得意である四間飛車穴熊を使い、4勝2敗の成績で王位を獲得しました。この時、彼は23歳での初タイトル獲得という記録を達成し、早稲田大学の在籍中という点でも話題となりました。

タイトル防衛とその後

2011年度の王位戦では羽生善治二冠の挑戦を受けましたが、激しい戦いの末、タイトルを防衛することができませんでした。その後も数々のタイトル挑戦を経験し、名人への挑戦権獲得に向けて努力を続けました。

2018年度の第31期竜王戦では、羽生竜王に挑むことができ、フルセットで見事勝利を収め、選手生活の中で初めて竜王のタイトルを手に入れました。この時、羽生の27年振りの無冠にもつながるという歴史的な出来事となりました。

特徴と棋風

広瀬の棋風はオールラウンドであり、居飛車、振り飛車の両方を自在に操ります。特に四間飛車穴熊を得意とし、「穴熊王子」として知られています。しかし、王位戦や朝日杯での経験を経て、居飛車戦法を増やし、現在では振り飛車の使用が減少しつつあります。

プライベートな面

早稲田大学では教育学部理学科を専攻しながら将棋部にも所属していました。彼は気さくな性格で、のんびりとした生活スタイルを送っており、棋士仲間との交流も厚いです。また、家庭では一般女性と結婚し、子供を持つ父親でもあります。

将棋界屈指の麻雀ファンとして知られ、さらには趣味のサッカーも楽しむなど、さまざまな面を持つ広瀬章人。彼の今後の活躍が非常に楽しみです。

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