御殿山駅

御殿山駅の概要と歴史

御殿山駅（ごてんやまえき）は、大阪府枚方市御殿山町に佇む京阪電気鉄道京阪本線の駅です。この駅はリッチな歴史を持ち、かつての惟喬親王の御殿「渚院」に由来しています。そのため、「渚」という文字を含む地名が周囲にも存在しており、この地域独自の文化を築いています。

駅の周辺には磯島地区や渚地区があり、これらの地域からの利用者が中心です。近隣の枚方市駅には特急が停車するため、なかなか利用する人が少ないのが現状です。実際、京阪本線の大阪府内の複線区間では、乗降客数が最も少ない駅となっています。また、駅の利便性を向上させる改修工事も随時行われており、地域に密着した駅としての機能を果たしています。

歴史の歩み

駅は1929年の5月25日に京阪本線の枚方東口（現在の枚方市）〜牧野間に新設開業しました。その当初の駅周辺は京阪国道を併用した格納路線でしたが、1931年には完全に専用軌道に改修されています。

1934年9月21日、室戸台風の影響で駅は被災しましたが、22日には既に運行再開。また、29日には現在の場所に駅が移設されることとなりました。その後も、1943年の株式会社合併により京阪電気鉄道の駅となり、1949年に再度京阪電気鉄道の駅として分離されるなど、様々な変遷を経ています。

1980年には、京阪電車置石脱線事故が発生し、駅は運休を余儀なくされましたが、その後も多くの改修や施設のバリアフリー化が進み、より利用しやすい駅へと進化しています。最新のバリアフリー化は2010年に完了し、利用者の安全性と快適性を高めるための階段やスロープの設置が行われました。

駅構造と利便性

御殿山駅は相対式2面2線の地平駅で、両ホームは地下通路でつながっています。出町柳方面・淀屋橋方面の改札口はホームの枚方市寄りに位置しており、各改札口には自動券売機と自動改札機が設置されています。駅構造上の特徴は、カーブしたホームであり、そのため通過する列車との間に隙間ができることがありましたが、改修工事により改善がなされています。

さらに、駅は周辺の交通機関ともアクセスが良好であり、西口には京阪バスの停留所も設けられています。日中のみの運行ですが、利便性を高める役割を果たしています。

利用状況

2022年度に行われたある特定日では、御殿山駅の1日乗降人員は11,917人で、乗車人員が6,015人、降車人員が5,902人となっています。この数値は特急が停車しないという特性を考慮すると、地域住民にとって必要な存在であることを示しています。

まとめ

御殿山駅は地域の歴史とともに成長を続け、今なお多くの方々に利用されています。周辺の地域文化を大切にしながら、便利で親しまれる駅として進化していくことが期待されます。

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