必殺!

必殺!とは

「必殺!」（ひっさつ）は、人気の「必殺シリーズ」における代表的な楽曲であり、作曲は平尾昌晃が手掛け、編曲は竜崎孝路によります。この楽曲は、シリーズ第一弾の作品『必殺仕掛人』のメインテーマとして創作されました。具体的には、主題歌「荒野の果てに」のアレンジ版であり、その響きはウエスタン調のスタイルを持っています。

曲の背景と特徴

楽曲の元となる曲名やMナンバー（作曲家に曲を発注する際の通し番号）は不明ですが、キングレコードが管理するコピーテープには「M-19」という整理番号が付されています。この楽曲はトランペットのファンファーレから始まり、その後展開されるメロディは独特なウエスタンスタイルとなっています。商品化を目的としていなかったため、録音はモノラルで行われています。

『必殺仕掛人』が放送された後も、この楽曲はシリーズのさまざまな作品で繰り返し使用され、シリーズの象徴的な楽曲として定着しました。なお、「必殺!」という名称は、後年にサウンドトラックが発売された際に便宜上付けられたもので、公式設定のもとではタイトルとして認識されていません。

2015年には、フェイス・ワンダワークスが発表した「着信メロディ15年間ランキング」において、この曲が18位にランクインするなど、幅広い人気を誇っています。

具体的な使用例

「必殺!」は最初に放送された『必殺仕掛人』の第5話までエンディングテーマとして使われ、以降は殺しのシーンでの使用が目立つようになりました。特に中村主水（藤田まこと）がレギュラー登場しない作品においては、この楽曲がしばしば殺しのシーンで使用されました。例えば、『新 必殺からくり人』や『必殺渡し人』など多くの作品において、この楽曲がその場面にふさわしい効果音楽として雇われました。

一方、主水が登場する作品においては『必殺仕置人』の初期予告編で断片的に使われたものの、殺しのシーンでの使用頻度は少なかったです。しかし、後にスペシャル版でこの楽曲は頻繁に使用され、特に『必殺仕事人2009』では全話のタイトルシーンで使用されました。

アレンジと映像作品での展開

『仕掛人』においては、さまざまなアレンジが施された楽曲も多く存在しています。その中には、イントロのファンファーレを省略した別バージョン（整理No.M-20「仕掛人梅安」）もあり、映像のシーンに合わせて使い分けられています。また、映画『必殺仕掛人 春雪仕掛針』では、鏑木創によるアレンジ曲が使用されるなど、異なるスタイルでのアプローチも見られます。

さらに、過去のシリーズ作品では、モノラル音声の曲をステレオで再録音する試みが行われ、その結果、1970年代から続く歴代作品の楽曲が一新されました。こうしたアレンジ作業は、視聴者に新たな体験を提供し、シリーズへの愛着をさらに深める要素となっています。

まとめ

「必殺!」は、必殺シリーズの顔ともいえる楽曲であり、その影響力や認知度は多くのファンに根強く支持されています。未来においても新たなアレンジや使用が期待される、魅力的な音楽作品のひとつです。

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