恋せよまやかし天使ども

恋せよまやかし天使ども

『恋せよまやかし天使ども』は、卯月ココによる日本の漫画作品。学園を舞台に、二つの顔を持つ男女の恋愛模様を描いたコメディ作品です。

概要

本作は、一見すると「完璧」に見える美少女と美男子が、実は誰にも見せない裏の顔を持っているという設定が特徴です。周囲の期待に応えるために作り上げた表の顔と、本来の自分とのギャップに葛藤しながらも、惹かれ合う二人の姿をコミカルに描いています。

作者の卯月ココは、元々ギャップのあるキャラクターが好きで、そのギャップを作品のメインテーマにしようと考えたことが、本作執筆のきっかけだと語っています。

2023年4月に『デザート』で連載が開始され、同年9月には単行本化されました。SNSでの話題を呼び、読者からの高評価はもちろん、業界からも注目を集めています。

「このマンガがすごい! 2024 オンナ編」第18位
「全国書店員が選んだおすすめコミック」スピンオフ企画「出版社コミック担当が選んだおすすめコミック2024」第4位
「次にくるマンガ大賞 2024」コミックス部門9位、U-NEXT賞

2025年1月時点で、世界累計部数は100万部を突破しています。

あらすじ

学園で「完璧美少女」として知られる桂おとぎは、その美貌と品行方正さで皆の憧れの的です。しかし、それは周囲の期待に応えるために演じている表の顔であり、本当は「男前」な性格の持ち主でした。

同じクラスの「完璧美男子」一刻に対し、おとぎは自分と同じように裏の顔があるのではないかと疑い、観察を開始します。しかし、一週間経っても一刻は完璧なままで、おとぎは疑ったことを謝罪します。しかしその後、駅でのトラブルがきっかけで、おとぎは一刻に裏の顔を知られてしまい、同時に一刻の裏の顔も知ってしまうという事態に陥ります。

登場人物

桂 おとぎ（かつら おとぎ）
本作の主人公。「完璧美少女」として学園で人気を集めていますが、実はぶっちゃけキャラで喧嘩上等な一面を持っています。
一 刻（にのまえ とき）
長身で成績優秀な「完璧美男子」。しかし、おとぎと同じように裏の顔を隠しています。
桃井 紅（ももい べに）
おとぎの幼馴染。おとぎが唯一、裏の顔で話せる相手です。
白羽 弦（しらはね げん）
刻の幼馴染。喫茶店の運営を任されています。
鳳 ネネ（おおとり ネネ）
刻になついている男子生徒。双子の弟にノノがいます。
鳳 ノノ（おおとり ノノ）
ネネの双子の弟。おとぎたちの隣のクラスです。

評価

マンガライターのたけのこは、本作のヒロインであるおとぎについて、「トップクラス」の魅力を持つと評価しています。また、おとぎの表向きの姿は「演技する表向きの姿もいつわることのない彼女自身」であると指摘し、本作を「とても現代的」と評しました。相手役の一刻についても、表裏のギャップが魅力的だと述べています。

その他

本作の舞台となっている学園は、大阪府池田市にある宣真高等学校がモデルとなっています。

書誌情報

卯月ココ 『恋せよまやかし天使ども』 講談社〈KCデザート〉、既刊4巻（2024年12月13日現在）
2023年9月13日発売、ISBN 978-4-06-532998-6
2024年2月13日発売、ISBN 978-4-06-534640-2
2024年7月11日発売、ISBN 978-4-06-536192-4
2024年12月13日発売、ISBN 978-4-06-537807-6

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