恩智駅

近畿日本鉄道大阪線 恩智駅

大阪府八尾市恩智中町に位置する近畿日本鉄道（近鉄）大阪線の恩智駅は、1925年（大正14年）9月30日、大阪電気軌道八木線の八尾駅（現在の近鉄八尾駅）からの延伸開業によって誕生しました。当初は地上駅でしたが、1970年（昭和45年）の大阪府による広域道路整備事業に伴い、大阪外環状線と交差する区間が高架化され、現在の姿となりました。高架化工事は、上り線が同年5月15日、下り線が同年10月29日に完了し、同時に大阪上本町方へ0.1キロメートル移設されています。

1927年（昭和2年）7月1日には、八木線が恩智駅から大和高田駅まで延伸され、さらなる発展を遂げます。その後、1941年（昭和16年）3月15日の参宮急行電鉄との合併による関西急行鉄道を経て、1944年（昭和19年）6月1日には近畿日本鉄道の駅となりました。

2007年（平成19年）4月1日からはPiTaPaが、そして2012年（平成24年）3月20日には新たに設定された区間準急の停車駅となり、利便性の向上が図られています。

駅構造は、相対式2面2線のホームを持つ高架駅で、改札口は地上に1ヶ所設置されています。ホームへのアクセスには各階にエレベーターが設置されており、バリアフリーにも配慮されています。ホームの有効長は6両分、トイレは男女別の水洗式で改札口内に設置されています。駅員配置の有人駅で、PiTaPa、ICOCAに対応した自動改札機と自動精算機も設置されています。近鉄八尾駅の管理下にあります。

2018年11月13日時点での1日あたりの乗降人員は5,316人で、地域住民の生活に密着した駅であることを示しています。

駅周辺には、恩智神社や常世岐姫神社といった歴史ある神社、清友幼稚園、金光八尾中学校・高等学校などの教育機関、スーパーマーケットKINSHO恩智店などの商業施設、八尾恩智郵便局、大阪シティ信用金庫恩智支店といった公共施設、さらには国道170号（大阪外環状線）や大阪府道15号（茨木八尾線）といった道路網も整備されており、生活利便性の高い環境が形成されています。また、大阪バスの柏村町停留所も近くにあります。かつては近鉄バスの恩智駅前停留所があり、恩智線や愛あいバス東ルートが発着していましたが、現在は廃止されています。

恩智駅の隣駅は、高安駅と法善寺駅です。快速急行、急行、準急は通過しますが、区間準急と普通列車は停車します。

恩智駅は、歴史と現代が調和した、地域に根付いた駅と言えるでしょう。これからも地域住民の生活を支え、発展していくことが期待されます。

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