掛澗駅

掛澗駅（かかりまえき）

掛澗駅は、北海道茅部郡森町砂原西3丁目に位置する、北海道旅客鉄道（JR北海道）函館本線の駅です。通称「砂原支線」と呼ばれる区間に属しており、駅番号はN65が付与されています。電報略号はリマ、事務管理コードは▲140156です。この駅は現在、森駅によって管理される無人駅として運営されています。

歴史

掛澗駅の歴史は、まだ函館本線の駅ではなかった時代に始まります。1927年（昭和2年）12月25日、渡島海岸鉄道が東森仮駅と砂原駅の間を開業させた際に、その一般駅として開業しました。ただし、この開業時の駅は、現在の駅とは別の場所に設けられていました。

その後、1945年（昭和20年）1月25日に渡島海岸鉄道が国有化されたのに伴い、この区間が国有鉄道函館本線に組み込まれることになりました。同時に、駅は新たな線上へと移設され、改めて開業しました。戦後、1949年（昭和24年）6月1日には、日本国有鉄道法が施行されたことにより、日本国有鉄道（国鉄）の駅として引き継がれました。

長らく一般駅として機能していましたが、1971年（昭和46年）10月26日には、貨物と荷物の取り扱いが廃止され、同時に駅は無人化されました。駅舎については、国鉄末期の1987年（昭和62年）3月に改築が行われました。そして、翌4月1日には国鉄の分割民営化が実施され、駅は北海道旅客鉄道（JR北海道）に継承されました。近年の動きとしては、2007年（平成19年）10月1日に駅ナンバリングが導入され、現在の駅番号N65が付与されています。

駅名の由来

駅名は、その所在地である地区の名前に由来しています。この地域名は和名起源と考えられており、「舟がかりをする入江」を意味するとされています。かつてこの地区は「船かかりま」と呼ばれていたものが、時を経て「かかりま」と短縮され、それに「掛澗」の漢字が当てられるようになったと伝えられています。

駅構造

現在の掛澗駅は、相対式ホーム2面2線を持つ地上駅です。列車交換が可能な構造となっており、行き違い設備を備えています。互いのホームは、駅舎がある側のホーム中央部分と、その反対側にあるホーム中央部分とを結ぶ跨線橋によって連絡されています。駅舎が設置されている北側のホームが上り列車用、対向側のホームが下り列車用として使われていますが、番線の表示はありません。また、上下線ともに安全側線が設けられています。

過去には構造に違いがありました。1983年（昭和58年）4月時点では、対向側の下り線ホームは上下列車の共用となっていました。さらに、下り線側の大沼方と、上下共用線となっていた森方とを結ぶ変形的な中線が1線存在していました。しかし、この中線は1993年（平成5年）3月までには撤去されています。

現在の駅舎は、構内の北側に配置され、北側ホームの西端に接しています。無人化された後、1987年に改築されたもので、サイディング張りの小ぢんまりとした建物です。かつて有人駅として使用されていた頃の駅舎は、鹿部駅などと同形の建物だったとのことです。駅舎とは別に、トイレ棟も設置されています。駅の標高は18.5メートルです。

渡島海岸鉄道時代の駅

国有化以前の渡島海岸鉄道時代の掛澗駅は、現在の駅とは異なる場所にありました。おおよそ、現在の掛澗漁港から国道278号へと向かう道路の交差点付近に位置していたとされています。その跡地は、2003年（平成15年）の時点では空き地となっていました。また、渡島海岸鉄道の線路のうち、現在のJR函館本線砂原支線として転用されなかった区間の跡は、2003年（平成15年）時点では国道278号の敷地として利用されていました。

駅周辺

駅は内浦湾の海岸線に近い場所に位置しています。周辺には以下の施設や道路が見られます。

• - 国道278号
• - 北海道道1028号森砂原線
• - 掛澗郵便局
• - 掛澗漁港
• - 内浦湾
• - 駒ヶ岳（遠景）
• - 函館バス「掛澗駅通」停留所（道道1028号線沿い）

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）函館本線（砂原支線）における隣接駅は以下の通りです。

渡島砂原駅 (N66) - 掛澗駅 (N65) - 尾白内駅 (N64)

かつて存在した渡島海岸鉄道線における隣接駅は以下の通りでした。

尾白内駅 - 尾白内学校裏停留所 - 押出停留所 - 掛澗駅 - 東掛澗停留所 - 度杭崎停留所 - 砂原駅

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