日中友好会館

公益財団法人日中友好会館の概要

公益財団法人日中友好会館は、日中友好の推進を目指す団体の一つであり、元々は旧「満州国」の日本留学生寮として設立されました。会館の設立には長い歴史があり、様々な変遷を辿ってきました。

歴史的経緯

この会館の起源は1937年12月に遡ります。当時、満州国政府が出資し、留学生のための施設として「満州国留日学生会館」が建設されました。しかし、日本の敗戦に伴い、満州国留日学生補導協会は解散を余儀なくされ、その後、外務省の管轄下に置かれました。

1953年5月に設立された財団法人善隣学生会館は、この過去の残余財産を引き継ぎ、学生寮の運営を行いました。善隣学生会館は、建物の一、二階は貸部屋として利用され、三、四階は学生寮として使用されていましたが、1967年には隣接する問題が発生しました。

1978年には、善隣学生会館が改組され、公益財団法人日中友好会館が誕生しました。その後、1984年には旧善隣学生会館が取り壊され、新たに日中友好会館の建設が始まります。

1985年3月には別館が完成し、「日中学院」として中国語教育や中国人向け日本語教育を行い、1988年1月には本館が完成、様々な施設が整いました。特に美術館や大ホール、後楽賓館などが設置され、交流の場としての役割を果たしてきました。

2012年には、公益法人制度改革に伴い、現在の形態である「公益財団法人日中友好会館」へと移行しました。

現在の活動

日中友好会館は、日中学院の運営の他、後楽賓館の管理や美術館の運営などを行っています。日中学院は自主性を重んじた運営がなされています。また、後楽賓館には常に中国人職員がいるため、訪れる中国人には良好なサービスが提供されています。かつては宿泊料金に差がありましたが、現在ではそのような区別はなくなっています。

役員と所在地

公益財団法人日中友好会館の本部は、東京都文京区後楽一丁目5番3号に位置しています。役員には、会長や理事長、中国代表理事、常務理事など、多様なメンバーが含まれています。会長には歴代、古井喜実氏や後藤田正晴氏、林義郎氏、江田五月氏、宮本雄二氏などが就任してきました。

日中友好7団体

この会館は、日中友好を促進する七つの団体の一つです。これらには日中友好議員連盟、日本中国友好協会、日中協会、日中経済協会、日本国際貿易促進協会、日本中国文化交流協会が含まれています。これらの団体とともに、日中友好の深化に寄与しています。

公益財団法人日中友好会館は、様々な歴史的背景を経て、現在の形へと成長してきました。日中間の交流を支える重要な役割を果たし、両国の理解と友好の架け橋としての役割を果たし続けています。

もう一度検索