日本の古本屋

日本の古本屋：日本の古書文化を支えるオンライン書店

概要

「日本の古本屋」は、東京都古書籍商業協同組合が運営する、日本最大級のオンライン古書店です。全国各地の古書店900店以上が参加し、600万冊にも及ぶ膨大な数の古書を取り扱っています。月間の受注件数は7万件を超え、売上高は3億円を突破するなど、その規模は国内屈指です。取り扱う古書の範囲も非常に広く、近現代の貴重な書籍や雑誌から、古典籍、写本、巻物、浮世絵、和装本、漢籍、古洋書まで多岐に渡ります。さらに、中には個性的な古書店独自の商品、例えばレトルトカレーなどを販売する店もあるなど、多様な魅力が詰まったサイトとなっています。会員登録は無料で、気になる本のリスト作成や、探求書システムの利用、メールマガジンの購読といった便利な機能も利用できます。

歴史

「日本の古本屋」の歴史は古く、1996年まで遡ります。東京古書組合が古書業界のインターネット参入を目指し、サイトを開設しました。当初は古書店の紹介が中心で、注文は電話やFAXで行われていました。その後、1999年には大日本印刷と三菱商事との共同事業として、オンライン書店として本格的に始動し、メールでの注文受付を開始しました。しかし、2001年には共同事業が終了し、運営は再び東京古書組合に戻りました。この頃、存続の危機に瀕しましたが、データベースや検索機能の強化など、サイトのリニューアルによって、困難を乗り越えました。2001年には月間受注金額が2800万円だったものが、2002年には1億円を突破、2007年には2億円を突破するなど、順調に成長を続けました。その後、2012年頃からは成長が鈍化し始めましたが、Twitterを活用したユーザーからのフィードバックを元に、SEO対策やネット広告の導入などを積極的に行い、再び成長軌道に乗せました。2015年にはサイトデザインのリニューアルを行い、2020年には月間受注金額が3億円を突破するなど、現在も発展を続けています。2009年には、国立情報学研究所が運営する検索エンジン「想 - IMAGINE Book Search」の対象にも加わりました。

特徴

「日本の古本屋」は、単なるオンライン書店にとどまりません。多様な古書店が出品する、多様な古書との出会いの場を提供しています。会員登録をすることで、自分の探求テーマに沿った書籍を探しやすくする「探求書」システムなど、ユーザーにとって便利な機能も充実しています。また、古書に関するイベント情報やワンポイント知識なども掲載されており、古書愛好家にとって貴重な情報源となっています。さらに、サイトを通じて、全国各地の個性豊かな古書店を知ることができるのも大きな魅力です。

関連書籍

「日本の古本屋」に関する書籍も出版されています。南陀楼綾繁氏の『古本マニア採集帖』（皓星社、2021年）は、「日本の古本屋」のメールマガジン連載を書籍化したもので、佐古田亮介氏編の『東京古書組合百年史』（東京都古書籍商業協同組合、2021年）には「日本の古本屋」の歴史も記されています。

まとめ

「日本の古本屋」は、数多くの古書店が参加する大規模なオンライン古書店として、日本の古書文化の発展に大きく貢献しています。多様な古書との出会い、便利な機能、そして日本の古書文化に関する情報発信など、古書愛好家にとって魅力的なプラットフォームとなっています。今後もその発展に期待がかかります。

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