日本ネットワークイネイブラー

日本ネットワークイネイブラー株式会社（Japan Network Enabler Corporation）は、かつて日本でインターネットサービスプロバイダ（ISP）として事業を展開していた電気通信事業者です。2023年1月には、日本ネットワークイネイブラー株式会社を存続会社として、日本インターネットエクスチェンジ株式会社と合併し、商号を株式会社JPIXに変更しました。

設立の背景

同社は、NTT東日本とNTT西日本が提供する次世代ネットワークにおいて、IPv6インターネットのローミングサービスをネイティブ方式で提供することを目的として設立されました。設立には、KDDI、日本インターネットエクスチェンジ、BIGLOBE、ニフティ、朝日ネット、ヴェクタント（現アルテリア・ネットワークス）といった主要な通信事業者が参画しました。これは、次世代のインターネット環境を見据え、より高速かつ効率的な通信サービスを提供するための戦略的な動きでした。

事業内容

日本ネットワークイネイブラーは、主に法人向けにISP事業を展開していました。具体的には、インターネット接続サービスの提供だけでなく、デスクトップ仮想化サービスなど、企業のITインフラを支える多様なサービスを提供していました。これらのサービスは、企業の業務効率化やセキュリティ向上に貢献していました。

会社沿革

2010年2月: ブロードバンドアクセスチェンジ企画株式会社として設立されました。この時点では、まだ現在の社名ではありませんでした。
2010年8月: 商号を現在の日本ネットワークイネイブラー株式会社に変更し、新たなスタートを切りました。同時に、日本インターネットエクスチェンジ株式会社（JPIX）からネイティブ接続事業を継承し、事業基盤を拡大しました。
2010年10月: 電気通信事業者として総務省に届け出を行い、正式に通信事業者としての活動を開始しました。
2011年7月: IPv6インターネット接続サービスの提供を開始しました。これにより、次世代のインターネットプロトコルに対応した高速な通信環境を提供できるようになりました。
2022年8月: 日本インターネットエクスチェンジ株式会社との間で合併契約を締結しました。この契約は、2023年1月1日に効力が発生し、両社は統合されました。

合併とその後

2023年1月、日本ネットワークイネイブラー株式会社は、日本インターネットエクスチェンジ株式会社と合併し、株式会社JPIXとして新たなスタートを切りました。この合併により、両社の事業リソースや技術力を統合し、より競争力のある企業を目指しています。

関連情報

関連項目

インターネットサービスプロバイダ (ISP)
仮想固定通信提供者 (FVNE)
v6プラス

外部リンク

* 日本ネットワークイネイブラー（現在は株式会社JPIXに統合されています）

日本ネットワークイネイブラーは、設立から合併までの期間において、日本のインターネット環境の発展に貢献してきました。特にIPv6の導入においては、先駆的な役割を果たし、次世代のインターネットインフラの構築に貢献しました。その技術と経験は、現在の株式会社JPIXに引き継がれ、今後のインターネット社会の発展に寄与していくことが期待されます。

もう一度検索