早稲田大学競走部

早稲田大学競走部の紹介

早稲田大学競走部（わせだだいがくきょうそうぶ）は、早稲田大学における陸上競技のチームであり、関東学生陸上競技連盟に加盟しています。1914年4月に創設され、以来、数多くの伝説的な選手を輩出しています。特に、アジア初のオリンピック金メダリスト、織田幹雄や南部忠平といった偉大なアスリートがこの部から生まれました。彼らは陸上競技の歴史に名を刻み、数多くの記録を残しています。

成績と栄光

競走部は、関東学生陸上競技対校選手権大会（通称：関東インカレ）や日本学生陸上競技対校選手権大会（日本インカレ）を通じて数回の優勝を果たしており、特に短距離走の強豪として知られています。男子4×100mリレーは日本陸上競技選手権大会において、10連覇を含む19回の優勝を記録しており、これは非常に輝かしい成果です。また、男子学生三大駅伝（出雲・全日本・箱根）では、合計20回の優勝を獲得しており、特に箱根駅伝では1920年の創設以来、91回出場し、13回の総合優勝を誇っています。

歴史的背景

競走部の歴史は1914年に遡り、1919年には第1回関東インカレで優勝を飾りました。1920年のアントワープオリンピックでは、マラソン選手の三浦弥平が出場し、その後もオリンピックメダリストや世界記録保持者を数多く輩出しています。特に円盤投げとハンマー投げにおいては、沖田芳夫が15回も日本記録を更新しており、男子100mでは飯島秀雄が日本記録を樹立しました。

卒業生の中には、政治界でも活躍した河野一郎や河野謙三などの著名人もいます。河野洋平は陸上競技部出身で、後に衆議院議長となりました。さらに、映画監督として知られる篠田正浩等、さまざまな分野で活躍する人材を輩出しています。

現在の活動と施設

2021年時点での部の構成は、部長の野嶋栄一郎、監督の礒繁雄、駅伝監督の相楽豊が指揮を取っています。部は短距離走や長距離走に加え、競歩、跳躍、投擲、混成と幅広い競技にわたる選手やマネージャー、トレーナーから構成されています。

1987年には所沢市に新しいキャンパスである早稲田大学所沢キャンパスが開設され、陸上競技場は「織田幹雄記念陸上競技場」と命名されています。この施設で部員たちは練習を重ね、競技力の向上に努めています。また、合宿所では男子部員が共同生活を行い、授業と練習に励んでいます。

駅伝の取り組み

駅伝競技においては、たすきの色は臙脂で、「早稲田大学」の文字が白糸で刺繍されており、東郷神社の勝守が縫い付けられています。箱根駅伝は特に早稲田大学にとって重要なイベントであり、1920年の第1回大会から97回中91回出場の実績があります。戦後の中村清監督時代には、大学間での優勝争いがひときわ激しく、1984年と1985年に連続優勝を果たしました。1993年には再度の優勝を飾り、2011年には男子学生三大駅伝の三冠を達成しました。

その後も安定した成績を残していますが、最近では入賞を逃したこともありました。全日本大学駅伝では1992年から1995年にかけて4連覇を達成し、現在も大会での活躍が期待されます。出雲駅伝でも2回の勝利を収めており、競走部の実績はこれからも続いていくことでしょう。

主な出身者

多くの名選手を輩出してきた早稲田大学競走部。その中には三浦弥平や織田幹雄、瀬古利彦など、陸上競技界で高く評価される選手たちが名を連ねています。また、卒業生同士のつながりも強く、就職や引退後も各界で活躍し続ける姿が見受けられます。

早稲田大学競走部は、伝統を大切にしながら新しい世代を育て、今後も陸上競技を通じたスピリットの継承を目指していきます。

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