服部百音

服部百音（はっとり もね）

概要

服部百音は1999年9月14日生まれの日本のヴァイオリニストで、東京都に拠点を置いています。彼女は幼少期から音楽の世界に深く関わり、その才能を早くから発揮してきました。

人物・来歴

5歳の頃にヴァイオリンを始め、鈴木亜久里、辰巳明子、そしてザハール・ブロンといった著名な指導者の下で学びました。8歳の時にはオーケストラとの共演を果たし、2009年にはポーランドで行われたリピンスキ・ヴィエニヤフスキ国際コンクールで第1位を獲得。この時、彼女は史上最年少の受賞者として名を馳せました。

11歳の時にはミラノのヴェルディホールでリサイタルデビューを果たし、以降、ロシア、スイス、イタリア、ポルトガル、ドイツなどで精力的に演奏活動を展開しています。2013年にブルガリアで開催されたヤング・ヴィルトゥオーゾ国際ヴァイオリンコンクールではグランプリと特別賞を受賞し、ロシアのノヴォシビルスク国際ヴァイオリンコンクールでも最年少グランプリを受賞しました。

2015年、スイスでのボリス・ゴールドシュタイン国際ヴァイオリンコンクールでもグランプリを獲得しており、合計で4回のグランプリと特別賞を受賞した実績があります。同年、ウラディーミル・アシュケナージの指揮のもと、EUユース管弦楽団とスイスやイタリアで共演し、敏腕な演奏が評価されました。翌年にはサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場での演奏も行い、国内では一連のリサイタルツアーを実施しました。

2016年には、CD『ショスタコーヴィチ：ヴァイオリン協奏曲第1番、ワックスマン：カルメン幻想曲』をリリースし、その完成度の高さからレコード芸術による特選盤などで高い評価を受けました。東京音楽大学付属高等学校では特別特待奨学生として在籍し、現在は桐朋学園大学ソリストディプロマコースおよびスイスのザハール・ブロン・アカデミーに在籍しています。2021年には桐朋学園大学音楽学部大学院に進学しました。

受賞歴においては、2017年に新日鉄住金音楽賞、岩谷時子賞を獲得。さらに、2018年にはアリオン桐朋音楽賞、服部真二音楽賞を受賞し、2020年にはホテルオークラ音楽賞と出光音楽賞にも輝きました。2021年にはブルガリ アウローラ アワードも受賞しています。

家族・親族

彼女は著名な作曲家である服部隆之と元プロヴァイオリニストの服部エリの娘で、音楽家の家系に生まれました。祖父の服部克久や曾祖父の良一も同様に音楽に携わる人物です。また、バレエダンサーの服部有吉とは従姪の関係にあります。

使用楽器

服部百音は、日本ヴァイオリンより特別に貸与されたグァルネリ・デル・ジェズを使用しています。

メディア出演

2022年6月、彼女は父の隆之とともにテレビ番組「徹子の部屋」に出演しました。家族全体が音楽に関わっている中で、彼女自身の音楽キャリアがどのように形成されてきたのかを視聴者に伝えました。

作品

彼女の代表的な作品には、ワックスマンの『カルメン・ファンタジー』やショスタコーヴィチの『ヴァイオリン協奏曲第1番』があります。また、多くの参加作品やコンサート録音もあり、音楽活動は非常に多岐にわたります。特に2016年のNHK大河ドラマ『真田丸』のサウンドトラックにも貢献しています。彼女の音楽は多くの人々に感動を与え続けています。

もう一度検索