木曽福島駅

木曽福島駅：木曽路の要衝

木曽福島駅は、長野県木曽郡木曽町福島にある東海旅客鉄道（JR東海）中央本線の駅です。木曽谷の中心的な役割を担う同町を代表する駅であり、観光の拠点としても重要な位置を占めています。駅番号はCF30。特急「しなの」を含む全ての旅客列車が停車するため、アクセス面でも非常に便利です。

歴史

木曽福島駅は、1910年（明治43年）11月25日、国有鉄道中央西線の終着駅として開業しました。当初は旅客と貨物の両方を扱っていました。翌1911年（明治44年）5月1日には、宮ノ越駅まで路線が延伸し、中央本線の一部となります。その後、1980年（昭和55年）1月31日に貨物取扱が廃止され、1985年（昭和60年）3月14日には荷物扱いも廃止されました。1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化により、JR東海の駅となりました。駅舎は1981年（昭和56年）7月15日に改築され、現在の和風建築となっています。近年では、2022年（令和4年）2月1日にエレベーターが設置されるなど、バリアフリー化も進んでいます。また、かつては駅弁の販売やキヨスクも営業していましたが、2023年3月31日にキヨスクは閉店しています。

駅構造

木曽福島駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。駅舎とホームは地下通路で連絡しており、バリアフリー対応も考慮されています。駅構内には、留置線も存在し、深夜早朝帯には塩尻駅、松本駅、中津川駅を結ぶ区間列車が数本運転されています。ただし、折り返し運転は行われていません。

駅長と駅員が配置された直営駅であり、大桑駅から洗馬駅間の各駅を管理する管理駅でもあります。駅にはJR全線きっぷうりばと自動券売機が設置され、利用者の利便性を高めています。

また、木曽福島駅には、蒸気機関車D51 775号機が静態保存されています。これは、かつて木曽福島機関区が存在した名残であり、鉄道史を偲ばせる貴重な存在となっています。駅舎は、1981年に改築された一部二階建ての鉄筋コンクリート造りで、切妻屋根の和風建築様式が特徴です。

利用状況

近年、木曽福島駅の1日平均乗車人員は減少傾向にあります。2007年度には991人でしたが、2018年度には721人まで減少しています。これは、地域の人口減少や交通手段の変化などが影響していると考えられます。

駅周辺

木曽福島駅周辺は、中山道福島宿の町並みが残るエリアです。木曽町役場をはじめ、多くの公共施設や商業施設が集中しており、木曽町の行政・経済の中心地となっています。駅は、南北に広がる市街地の中心に位置し、福島宿の中心部はやや北側に位置しています。

主な周辺施設としては、木曽町役場、長野県木曽青峰高等学校、長野家庭裁判所木曽福島出張所、木曽福島郵便局、木曽町役場木曽福島支所、イオン木曽福島店、八十二銀行福島支店、松本信用金庫木曽福島支店、長野銀行木曽支店などがあります。また、国道19号と国道361号が駅周辺を通っており、交通アクセスも良好です。

バス路線

木曽福島駅からは、おんたけ交通、木曽町生活交通システム、王滝村営バス、上松町コミュニティバスなどの路線バスが発着しています。これらのバス路線は、木曽町内各地や周辺の観光地を結んでおり、公共交通機関としての役割を担っています。特にスキーシーズンには、一般社団法人木曽おんたけ観光局によりスキー場直行の「まっしぐライナー」も運行されます。

バスのりばは1番のりば（北向き）と2番のりば（南向き）があり、それぞれ複数の路線が運行されています。バス発車時には、駅向かい側のバス出札所（観光案内所併設）から案内放送が流れます。高速バスも運行しており、バスタ新宿（新宿駅南口）行きの路線もあります。

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）中央本線
原野駅 - 木曽福島駅 - 上松駅

まとめ

木曽福島駅は、歴史と文化、そして自然豊かな木曽地域を代表する駅です。交通の要衝として、地域の活性化に貢献するとともに、観光客にとっても重要な拠点となっています。今後も、地域のニーズに応えるべく、駅周辺の整備や交通サービスの向上などが期待されます。

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