本田奎

本田奎のプロフィールと棋歴

本田奎（ほんだ けい）は1997年7月5日に神奈川県川崎市で生まれた将棋棋士です。彼は宮田利男八段の門下生で、棋士番号は315です。将棋を始めたのは小学校入学前で、父親から基本を学びました。その後、「三軒茶屋将棋倶楽部」に通い、将棋の腕を磨いていきました。

棋歴の概要

本田は2009年、小学6年生のときに奨励会に入会。しかし、三段リーグに入るまでには約3年半を要しました。その間、同門にあたる斎藤明日斗に先を越されるという苦い経験もありました。2018年の第63回三段リーグでは、15勝3敗の成績を収め、四段に昇段しました。この昇段に関して、本田は当時のインタビューで同門の弟弟子に抜かれた際の思いを語っており、特に研究会での経験が彼にとって厳しかったと振り返っています。

彼の将棋人生の中で大きな転機となったのは2019年の棋王戦での活躍です。初めてこの棋戦に参加した本田は、予選で永瀬拓矢叡王など強者を下し、本戦出場を果たしました。本戦では、上位棋士である佐藤天彦九段や丸山忠久九段、広瀬章人竜王を次々に破り、挑戦者決定二番勝負にも進出。ここでの試合が本田の名を一気に広めることとなりました。彼は、敗者復活から勝ち上がってきた佐々木大地五段との対局で見事に勝利し、渡辺明棋王への挑戦権を獲得。この時、彼は四段昇段からわずか1年4か月でのタイトル挑戦権を獲得し、史上2位の速さを記録しました。

棋王戦では、最終的に渡辺棋王に立ち向かい、結果は1勝3敗となりましたが、四段昇段後にタイトル挑戦を果たしたことは特筆すべき成績です。2020年には王位戦にも初参加し、予選周りでいくつかの強者を破り、挑戦者決定リーグに進出しましたが、リーグ戦では1勝4敗に終わり、残留が叶いませんでした。

棋風とスタイル

本田奎の将棋スタイルは、先手番において相掛かりを得意とし、高い勝率を持っています。これにより、特に先手の駒組みで相手を翻弄する力を持っていることが特徴です。センス溢れる指し手で知られ、多くの将棋ファンから注目を浴びています。

人物について

彼は川崎市立子母口小学校と川崎市立東橘中学校を卒業しています。その名前の「奎」は、二十八宿の一つ、学問の星座「奎宿」に由来しています。奨励会時代には、将棋倶楽部24を通じて勉強に励み、最盛期には1日に30局という多くの対局をこなしていたといいます。趣味はカラオケで、コブクロの楽曲を得意としています。

結婚と受賞歴

2019年9月には川崎市アゼリア輝賞を受賞しました。また、2023年4月22日に女流棋士の山根ことみさんと結婚したことを、同年5月2日に公表しました。

昇段履歴と業績

本田奎の昇段履歴は以下の通りです。

• - 2009年09月: 奨励会入会（6級）
• - 2015年04月: 三段に昇進（第57回奨励会三段リーグから）
• - 2018年10月: 四段に昇進（第63回三段リーグ成績1位）
• - 2019年12月: 五段に昇進（棋王戦挑戦権獲得）
• - 2023年05月: 六段に昇進。

本田奎は今後の活躍が期待される将棋界の若き星です。彼の指し手や成績から目が離せません。

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