本田雄

本田 雄 (ほんだ たけし)

概要

本田雄（ほんだたけし）は、日本の著名なアニメーター、キャラクターデザイナー、イラストレーターです。1968年3月12日生まれ、石川県出身の彼は、スタジオカラーを経てスタジオジブリに所属し、数々の名作に携わってきました。彼の作品は、アクションアニメーションと感情を込めたキャラクター表現で高く評価されています。

来歴

本田は1987年に東京デザイナー学院を中退した後、北爪宏幸のアトリエ戯雅に入社し、OVA『レリックアーマーLEGACIAM』で動画デビューを果たしました。その後、アトリエが倒産したためフリーとして活動を開始し、ガイナックスに入社しました。

1990年には、テレビアニメ『ふしぎの海のナディア』で作画監督を務め、22歳という若さでの快挙として注目を集めました。94年には『メタルファイター♥MIKU』で初のキャラクターデザインを手掛け、95年には『新世紀エヴァンゲリオン』に参加し、その功績は多くのファンの心を掴みました。

『エヴァンゲリオン』関連の作品においては、劇場版でのEVA弐号機のデザインやメカニック作画監督としても活躍し、以降リアル系アニメーションにシフトしました。今敏監督の『パーフェクトブルー』や『千年女優』などの作品にも関与し、特に2002年『千年女優』でのキャラクターデザインと作画監督は、彼の重要な実績の1つです。

2007年には、スタジオカラーの新劇場版『エヴァンゲリオン』シリーズに参加し、以降も多くの注目作に関与しています。2008年にはスタジオジブリの『崖の上のポニョ』に参加し、宮崎駿監督からも高く評価され、その後の作品『風立ちぬ』でも重要な役割を果たしました。

作風

本田はその圧倒的な画力で「アニメーターズ・アニメーター」として知られています。彼は力強いアクションアニメーションと繊細なキャラクター表現の両方を巧みに扱い、一般的なアニメーションを通じて独特の感情を描くことに長けています。アニメファンからは、人物の動きと衣服の流れ、特に布の動きへの細やかな配慮が高く評価されています。

彼は「リアル系」アニメーターとして知られる一方、美少女キャラクターのデザインにも定評があります。参加作品は、制作の際に依頼主との相性を重視し、自己の好みに合った作品を選ぶ傾向があります。

人物

本田のニックネーム「師匠」は、同業者の岸田隆宏によって名付けられ、広まったものです。彼のスタイルや技術に対する尊敬の念から、このタイトルが付けられ多くの同業者がそう呼ぶようになりました。特にスタジオジブリでの活動を通じて、彼の表現力はさらに開花し、宮崎駿監督とのコンビネーションで新しい作品が生まれています。

大学の非常勤講師の偽講師問題に巻き込まれるなど、厳しい経験もしましたが、それ以上に彼はアニメーション界に多大な影響を与えてきました。彼の参加した『君たちはどう生きるか』は2023年7月14日に公開され、多くの期待が寄せられています。その作品の中でも特に苦労したカットとして挙げたシーンからは、彼の仕事に対する真摯な姿勢が伺えます。

参加作品（抜粋）

• - テレビアニメ

- ふしぎの海のナディア
- 新世紀エヴァンゲリオン
- 電脳コイル
- 君たちはどう生きるか

• - 劇場映画

- 新世紀エヴァンゲリオン劇場版
- 千年女優
- 崖の上のポニョ
- 風立ちぬ

本田雄のキャリアは、数えきれないほどの作品を通じて日本のアニメーション界に刻まれており、今後の活動にも大きな期待が寄せられています。

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