札幌コンベンションセンター

北海道札幌市白石区に広がる大規模な複合施設「札幌コミュニケーションパークSORA」。その一角を占め、「公共ゾーン」の中核をなすのが、札幌コンベンションセンターです。この施設は、国際的な会議から国内の学術集会、様々な種類のイベントまで、多岐にわたる催し物に対応可能な最新設備を備えたコンベンション施設として機能しています。

建設計画の初期段階では、宿泊施設を併設する構想も存在しましたが、当時のホテル業界からの強い反対意見を受け、最終的にはコンベンション機能に特化した施設として建設される運びとなりました。

施設内には、規模や目的に応じて選択できる多様な空間が用意されています。中でも、最大2,600平方メートルを誇る大ホールは、可動席を配置した場合1,008席を収容可能であり、大規模な集会や式典、イベントに利用されます。その他にも、約692平方メートルの特別会議場、約533平方メートルの中ホール、固定席193席を備えた約240平方メートルの小ホールがあり、様々な規模の会議や分科会に対応します。

これらの主要ホールのほか、中小規模の会議室も豊富に設けられています。複数の部屋を連結してより大きな空間として利用できるタイプ（例：107+108会議室連結 約328平方メートル）や、用途に応じた面積の異なる会議室（例：204会議室 約280平方メートル、101会議室 約83平方メートルなど）が多数配置されています。また、催し物の運営を円滑にするための控室タイプの部屋や応接室も完備されており、利用者の多様なニーズに応えられる設計となっています。

コンベンション機能だけでなく、付帯施設も充実しています。施設利用者が休憩や食事に利用できるテラスレストラン「SORA」があり、また、約2,000平方メートルの広さを有する屋外展示場は、イベントと連動した展示やプロモーションなどに活用されています。

札幌コンベンションセンターは、その機能性と立地から、これまで数多くの重要な国際会議やイベントの会場として選ばれてきました。例えば、国際測地学・地球物理学連合（IUGG）の総会歓迎式典（2003年）、北海道大学の入学式（2004年以降継続）、国民体育大会冬季大会の式典（2010年）、日本APEC関連会合（2010年）、国際微生物学連合（IUMS）会議（2011年）といった学術的・国際的な会合の実績があります。さらに、プロレスリング・ノアのイベント（2011年）、タカラトミーの「プラレール博」（2014年以降継続）、人気漫画の企画展「コナン展」（2015年）、IT関連イベント「db tech showcase」（2016年）、そして2017年アジア冬季競技大会のメインメディアセンターとしての機能など、エンターテイメントや文化、スポーツ分野のイベントにも幅広く利用されており、その利用実績の多様性がセンターの柔軟性を示しています。

アクセスに関しては、駐車場も整備されています。第1・第2平面駐車場、第3立体駐車場があり、合計で夏季には約476台、冬季には約322台の車両を収容可能です（身障者用スペース、大型車用スペースを含む）。ただし、季節によって収容台数が変動するため注意が必要です。また、自転車や歩行者向けの北海道道1148号札幌恵庭自転車道線、通称「白石こころーど」の起点ともなっており、近隣からのアクセス手段も確保されています。

札幌コンベンションセンターは、多様な規模と目的のイベントに対応できる高機能な施設として、北海道におけるコンベンション活動の重要な拠点となっています。

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