札幌刑務所

札幌刑務所について

札幌刑務所は、法務省矯正局が管轄する刑務所で、北海道札幌市に位置しています。この施設は札幌矯正管区に属し、その下に札幌刑務支所、札幌拘置支所、室蘭拘置支所が設置されていますが、室蘭拘置支所は2022年11月に収容を停止しています。

所在地

札幌刑務所の所在地は、北海道札幌市東区東苗穂2条1丁目5-1です。JR札幌駅から車で約20分の距離にあり、公共交通機関では中央バスの東63番に乗車し「本町2条8丁目」バス停で下車後に徒歩5分ほどで到着します。また、地下鉄東豊線の環状通東駅で下車し、中央バスの東60番または東62番に乗り換え、同じく「本町2条8丁目」で下車する方法もあります。

収容分類級

札幌刑務所には、さまざまな収容分類があります。具体的には、若年再犯者のYB級、一般再犯者のB級、精神障害者のM級、身体障害者のP級に分けられ、女性の収容者はW級に分類されています。また、収容定員は1,015人となっています。

施設の組織

札幌刑務所は所長を中心に、4つの部門と1つの施設を持つ5部制で運営されています。総務部、処遇部、教育部、医務部、そして分類審議室がそれぞれの役割を担っています。ここでは、庶務、財務、健康管理、作業や教育プログラムの提供が行われています。

刑場と受刑者

日本の刑務所では通常、死刑執行は拘置所で行われますが、札幌刑務所には死刑執行施設が併設されています。死刑が確定した者は札幌拘置支所に収監されますが、実際の執行はこの刑務所内で行われます。著名な受刑者としては、作家の橘外男や、九津見房子（女性の治安維持法適用の初例）、また、JT女性社員逆恨み殺人事件の死刑囚などがいます。

施設の特筆すべき点

この刑務所では、木工工作の技能を活かし、高品質な製品が全国へ販売されています。特に「ビューロードレッサー」や「針箱」は人気があります。さらに、印刷作業でも電子組み版システムが導入されており、自分自身の歴史を記録した「自分史」などの印刷が行われています。

また、国際パークゴルフ協会から公認された牛皮製のパークゴルフシューズも製造されています。これらの取り組みは、職業的なスキルを提供するだけでなく、社会復帰の手助けにもつながっています。

社会的事件

2004年には、同施設に勤める刑務官が出所した暴力団組員に襲撃されるという事件が発生し、重傷を負った上に私物の車も損壊される事態がありました。この事件は、刑務所が抱える社会的な問題点を示す一例と言えます。

医療施設

また、札幌刑務所の隣には北海道大学病院附属司法医療センターが位置しており、医療観察法に基づく指定入院医療機関にもなっています。これにより、医療面でも充実したサポートが行われています。

札幌刑務所は、多くの受刑者にさまざまな支援を提供している一方で、同時に社会との交わりや問題提起を促す重要な施設であると言えるでしょう。

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