東善町

東善町（ひがしぜんまち）

群馬県前橋市に属する町字の一つで、市の南部に位置する上川淵地区に含まれる地域である。韮川の右岸に広がるこの町の郵便番号は379-2132であり、2013年時点の面積は約0.9平方キロメートルとなっている。

地名の由来

「東善」という地名は、かつて当地に存在した善養寺という寺院の東側に位置していたことに由来すると伝えられている。

歴史

当地は、江戸時代初期には「東善養寺」という名称で史料に見え、前橋藩の領地であった。しかし、天保14年（1843年）には一時的に幕府直轄領となり、その後弘化年間（1844年-1848年）には再び前橋藩領に戻されるという変遷を辿った。この頃、東善養寺村から一部地域が分村されており、慶安年間（1648年-1652年）には山王村と中内村が、天和3年（1683年）には駒形新田がそれぞれ分離・成立している。

明治時代に入り、1889年（明治22年）4月1日の町村制施行に伴い、東善養寺村は那波郡に属する藤川村、飯塚村、上福島村、山王村、中内村、西善村と合併し、新たに那波郡上陽村が発足した。1896年（明治29年）4月1日には郡の統合再編が実施され、玉村町や芝根村と共に上陽村は佐波郡の所属となった。長らく「東善養寺」であった大字名が、現在の「東善」へと改称されたのは1917年（大正6年）のことである。

戦後、昭和中期には自治体の合併が進み、1957年（昭和32年）8月1日には玉村町と上陽村が合併し、改めて玉村町が誕生した。しかし、そのわずか3年後の1960年（昭和35年）4月1日、玉村町の一部であった旧上陽村域のうち、西善、山王、中内、東善の各地域が、城南村の一部である駒形と共に前橋市に編入されることとなった。これにより、現在の前橋市東善町が成立したのである。その後、1975年（昭和50年）には、東善町の一部が分離し、山王町1丁目として新たに成立している。

地理

町域は前橋市の南部に位置し、市の地域区分では上川淵地区にあたる。地域の西側には韮川が流れ、その右岸（東側）に町が広がっている。

世帯数と人口

2017年（平成29年）8月31日現在の世帯数および人口が公表されているが、具体的な数値についてはここでは省略する。

小・中学校の学区

前橋市立の小・中学校に通学する場合の学区は定められている。詳細な学校名については、前橋市の公表情報を参照する必要がある。

交通

町域内には鉄道駅は存在しない。公共交通機関としてはバス路線が利用可能と思われる。

道路網としては、国道は通過していないものの、主要な県道が複数通っている。具体的には、群馬県道27号高崎駒形線と群馬県道40号藤岡大胡線が町の区域を通過している。

参考文献

* 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 10 群馬県』角川書店、1988年。

もう一度検索