東武桐生線

桐生線（きりゅうせん）の概要

桐生線は、群馬県太田市の太田駅から同じく群馬県みどり市の赤城駅までを結ぶ東武鉄道の鉄道路線です。駅ナンバリングの路線記号はTIで、全線が直流1,500Vで電化されています。この路線は、もともと太田軽便鉄道の路線であった太田 - 藪塚間を買収し、さらには新たに藪塚 - 相老間を敷設することで1913年3月に開業しました。

路線データ

• - 路線距離: 20.3 km
• - 駅数: 8駅（起終点駅を含む）
• - 軌間: 1067 mm
• - 複線区間: なし（全線単線）
• - 閉塞方式: 自動閉塞式
• - 最高速度: 90 km/h
• - IC乗車カード対応区間: 全線（PASMOエリア）

沿線の景観

桐生線は、太田駅から赤城駅にかけて美しい田園風景と山々が広がる地域を通ります。太田駅を出ると、まずは中層のビル群やSUBARUの工場が目に入り、その後すぐに穏やかな田園風景へと変わります。伊勢崎線との分岐点を過ぎると、金山を右手に望みながら進むことができ、列車はゆっくりと自然豊かな風景を楽しむことができます。

また、藪塚駅周辺は藪塚温泉などの観光地もあり、特急「りょうもう」号も停車します。駅を出ると、看板が立つ観光地が点在し、温泉や観光施設へのアクセスも良好です。

主要駅と運行形態

桐生線には特急「りょうもう」と普通列車が運行されています。特急「りょうもう」は、赤城駅から伊勢崎線の浅草駅までを結ぶ有料特急で、約1時間に1本の頻度で運行されています。2020年から、「リバティりょうもう」という新しい特急も登場し、さらなる利便性を提供しています。

普通列車はワンマン運転の2両編成で運行され、通常は日中に1時間に1本、朝晩には30〜40分間隔での運行が行われています。各駅停車の運行が中心で、地域住民にとって重要な交通手段となっています。

歴史的背景

桐生線のルーツは、1909年に設立された薮塚石材軌道に遡ります。この会社は石材の運搬を目的として設立され、1911年には旅客運輸を開始するために太田軽便鉄道に改称されます。この時期から東武鉄道との関係が始まり、1913年には桐生線として開業しました。一連の歴史を経て、1988年から1996年にかけて貨物営業が廃止され、現在では、普通列車と特急が運行される路線として発展しています。

今後の展望

桐生線は多くの住民に利用される重要な交通手段であり、今後もその役割は続いていくでしょう。太田市は、将来的に新駅の設置を東武鉄道に要望しており、地域の交通インフラのさらなる充実を図っています。桐生線の今後の発展に期待が寄せられています。

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