東青山駅

東青山駅：三重県津市の静かな山里に佇む駅

東青山駅は、三重県津市白山町上ノ村に位置する、近畿日本鉄道大阪線にある駅です。駅番号はD56。のどかな山里の風景の中に溶け込むように佇む、歴史と変化に富んだ駅舎は、多くの物語を秘めています。

駅の歴史：幾多の変遷を乗り越えて

東青山駅の開業は1930年まで遡ります。参宮急行電鉄の阿保（現・青山町）～佐田（現・榊原温泉口）間の開通と同時に誕生しました。その後、幾度かの会社合併を経て、現在の近畿日本鉄道の駅となりました。

1971年には、当駅～榊原温泉口駅間のトンネル内で列車衝突事故が発生するなど、歴史には幾多の困難もありました。1975年には、駅周辺の地すべり対策として、駅が東へ約2.7キロメートル移転。旧駅周辺はトンネルとなりました。2009年には駅構内で脱線事故も発生しており、安全対策の重要性を物語っています。近年では、2012年に快速急行の停車駅が廃止となるなど、利用状況の変化に対応した変化も見てきました。

駅の構造：島式ホームの待避駅

東青山駅は、島式ホーム2面4線を持つ構造です。8両編成の列車に対応可能なホームは、待避や折り返し運転にも対応できるよう設計されています。高架駅で、水洗トイレが設置されています。ホームの内側2線が主本線、外側2線が待避線となっており、大阪方面への引き上げ線も備えています。

運営状況：無人駅ながら丁寧な対応

東青山駅は伊勢中川駅管理の無人駅です。自動改札機はありませんが、PiTaPa/ICOCAに対応した簡易改札機と自動券売機が設置されています。駅舎の窓口は閉鎖されていますが、駅係員が下りホーム上の事務所に常駐し、利用客をサポートしています。

列車運行：急行と普通列車の停車駅

停車する列車は、急行と普通列車です。伊勢中川駅への折り返し普通列車が1時間に1本設定されています。日中は、上り方面への急行が1時間に1本、下り方面へは急行と普通がそれぞれ1時間に1本運行されています。ただし、急行列車は朝6時台から夜22時台までの運行で、それ以外の時間帯は普通列車のみの運行となります。

利用状況：変遷を語る乗降客数

東青山駅の利用客数は、近年減少傾向にあります。かつては数百人に上る乗降客数でしたが、近年では数十人規模となっています。これは、近年の交通事情の変化や人口減少の影響などが考えられます。具体的な数値は、公開されている統計データを参照ください。

駅周辺：自然豊かな環境

東青山駅の周辺は、自然豊かな環境です。東青山四季のさとや青山高原、布引の滝などの観光スポットも近く、豊かな自然の中で静かな時間を過ごしたい方におすすめです。また、旧総谷トンネルも歴史を感じさせる見どころの一つです。

アクセス：近隣の駅からのアクセス

東青山駅へは、近畿日本鉄道大阪線の西青山駅から7.7キロメートル離れています。これは、近畿日本鉄道の路線の中では最長の駅間距離の一つです。

まとめ

東青山駅は、歴史と自然に囲まれた静かな駅です。利用客数は減少傾向にありますが、地域住民にとって重要な交通拠点であり続けています。周辺の豊かな自然と歴史を満喫したい方には、おすすめの場所です。将来的には、地域活性化の一環として、駅周辺の開発や利便性の向上といった取り組みが期待されます。

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