柱島

柱島の概要

柱島（はしらじま）は、瀬戸内海の西部にある柱島群島の本島で、安芸灘の南西端に位置しています。この島は、北に倉橋島や江田島、南には屋代島とその属島、東には中島などの忽那諸島に囲まれた位置にあり、山口県岩国市に属しています。

島名の由来

柱島という名前の由来は、島内に多くの神々が祀られていることにあります。神様は「柱」と数えられるため、こう呼ばれるようになったと伝えられています。現存する賀茂神社には、13の末社があり、かつてはさらに多くの神様が島内で祀られていたと考えられています。

地理と地勢

柱島は岩国港から南東へ26kmに位置し、人口は145人（2015年国勢調査）で、96の世帯があります。島の最高峰である金蔵山（きんぞうさん）は標高290mで、「周防小富士」とも呼ばれています。地質は主に片麻状花崗閃緑岩から成り、沖積層の砂浜や花崗岩質の層が見られます。また、島内には銅鉱脈もあるそうです。

産業

柱島の主要な産業は漁業と農業で、特に野菜やみかんの栽培が行われています。島の地元産物は、特に観光業や地元の食文化にも一役を担っています。

行政と教育

柱島は、かつて玖珂郡麻里布村の一部でしたが、1928年に町制が施行され、1940年に合併して岩国市の一部となりました。岩国市役所の出張所が存在し、地元の教育機関としては岩国市立柱島小学校と柱島中学校が存在しますが、いずれの学校も現在は休学中です。

交通

交通アクセスに関しては、岩国港から岩国柱島海運の高速船が運航しており、平日には1日3往復、土日や特定期間には1日4往復の便があります。所要時間は約38～59分で、便によって異なります。

歴史

柱島は、平安から室町時代にかけて、「忽那七島水軍」の本拠地として栄えていました。この水軍は、交通の要所として重要な役割を果たし、地域の防衛と海運の支配を行いました。

特に、藤原穂智が最初にこの島に入島し、その後、藤原親賢らが続くことで統治が進みました。彼らは島の開発を進め、文化的な基盤を作り上げました。また、柱島泊地は太平洋戦争中、日本海軍の重要な停泊地であり、多くの戦艦がここに停泊しました。特に戦艦陸奥の爆沈事故をきっかけに、近くには慰霊碑が建てられ、住民も追悼を行っています。

現在の柱島

現在、柱島は自然の美しさと豊富な歴史的背景を有し、見どころがたくさんあります。神社や美しい海岸線は観光にも適しており、静かな環境で地域の文化に触れることができます。この島は、古き良き時代の日本を感じることができる貴重な場所です。

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