桐生正幸

桐生 正幸 (Masayuki Kiriu)

桐生正幸（きりうまさゆき、1960年4月23日生まれ）は、日本を代表する心理学者であり、特に犯罪心理学、生理心理学、社会心理学の分野で卓越した業績を上げています。山形県米沢市で生まれ育ち、学業は地元の山形県立米沢興譲館高等学校を経て、文教大学人間科学部にて学士号を取得しました。さらに、東亜大学大学院総合学術研究科において博士（学術）の学位を取得し、その学位論文は「犯罪捜査場面における虚偽検出検査の研究：GKT検出理論への記憶と不安からのアプローチ」と名づけられています。

学歴と経歴

桐生氏は、山形県の科学捜査研究室で主任研究官を務め、その後、関西国際大学人間科学部の教授を経て、現在は東洋大学で社会学部長および教授を務めています。また、聖心女子大学や神戸学院大学で非常勤講師も務めています。彼の研究目標は、犯罪心理学、特に社会的な問題の解決に貢献することにあります。

研究活動と社会貢献

桐生は、日本犯罪心理学会の常任理事や日本心理学会の代議員としても活躍しており、犯罪心理学とその適用に関する様々な研究プロジェクトに参加しています。特に、大阪府や兵庫県の審議員を歴任し、尼崎市の防犯アドバイザーや警察での犯罪捜査支援など、社会においても積極的に貢献しています。また、日本カスタマーハラスメント対応協会を設立し、心理学の知識を社会に実装することにも取り組んでいます。

業績・研究

桐生氏の研究は、AIと心理学の融合を目指した「コンバージングテクノロジー研究会」の代表として行われており、特殊詐欺対策などのプロジェクトにも参画しています。特に、自律神経系の生理指標を用いた記憶や感情の分析、犯罪者のプロファイリングに関する多変量解析や推計統計学を駆使した研究を行い、地域防犯活動やSNSを介した性犯罪被害の分析にも取り組んでいます。

彼の著書には『テキスト司法・犯罪心理学』や『悪いヤツらは何を考えているのか』などがあり、これまでに20冊以上の著書と80本以上の学術論文を発表しています。これらの作品は、犯罪心理学分野における重要な参考資料となっており、研究業績により警察庁長官賞や日本応用心理学会大会での優秀賞を受賞するなど、高く評価されています。

メディアの出演

桐生は、犯罪心理学の専門家として、国内外のテレビや新聞、インターネット記事における事件分析に応じて取材協力を行っています。特に、NHKの「クローズアップ現代+」といった報道番組にも頻繁に出演し、一般視聴者向けに犯罪心理について解説する機会を設けています。さらに、犯罪関連の映画やドラマに関しても監修や解説を行うことで、学問と社会の橋渡しをしています。

桐生正幸氏は、その幅広い知識と経験を活かして、日本の心理学界で様々な分野に貢献を続けており、今後の活動にも大きな期待が寄せられています。

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