梯久美子

梯久美子

梯久美子（かけはし くみこ、1961年 - ）は、日本のノンフィクション[[作家]]。

経歴

熊本県熊本市に生まれ、5歳から北海道札幌市で育つ。父親は陸軍少年飛行兵学校在学中に終戦を迎え、戦後は自衛官となった。北海道札幌藻岩高等学校を経て、北海道大学文学部国文学科を卒業。1984年にサンリオに入社し編集者となるが、1986年に退社後、女友達と編集・広告プロダクションを設立。

2001年よりフリーライターとして活動を開始し、「AERA」などにルポルタージュを執筆。作家丸山健二の勧めで「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」を執筆し、ノンフィクション[[作家]]としての道を歩み始める。2014年からは大宅壮一ノンフィクション賞選考委員（単行本部門）を務めている。

2019年秋からは札幌市に拠点を移し、執筆活動を続けている。

受賞歴

2006年 - 第37回大宅壮一ノンフィクション賞 - 『散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道』
2017年 - 第68回読売文学賞（評論・伝記賞） - 『狂うひと―『死の棘』の妻・島尾ミホ』
2017年 - 第39回講談社ノンフィクション賞 - 『狂うひと―『死の棘』の妻・島尾ミホ』
2017年 - 第67回芸術選奨文部科学大臣賞

人物

高校生のころからサンリオの雑誌『詩とメルヘン』に詩を投稿し、たびたび掲載されていた。上京後、『詩とメルヘン』の編集長であったやなせたかしのもとで編集者としての指導を受ける。デビュー後、やなせに雑誌対談に招かれ、それまであまり知られていなかったやなせの戦争体験や弟について知ることとなる。

趣味は鉄道旅行であり、廃線に関する著作も発表している。北海道大学在学中はSTVラジオでアルバイトとして勤務し、ウイークエンドバラエティ 日高晤郎ショーなどに携わった。

主な著書

『散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道』（新潮社、2005年 / 新潮文庫、2008年）
『世紀のラブレタ－』（新潮新書、2008年）
『昭和二十年夏、僕は兵士だった』（角川書店、2009年 / 角川文庫、2011年）
『昭和の遺書―55人の魂の記録』（文春新書、2009年）
『昭和二十年夏、女たちの戦争』（角川書店、2010年 / 角川文庫、2012年)
『硫黄島 栗林中将の最期』（文春新書、2010年 / 増補・文春文庫、2015年)
『昭和二十年夏、子供たちが見た日本』（角川書店、2011年 / 増補『―　子供たちが見た戦争』角川文庫、2013年）
『TOKYO初夜ものがたり』（角川書店、2012年）
『百年の手紙―日本人が遺したことば』（岩波新書、2013年）
『猫を抱いた父』（求龍堂、2013年 / 増補『好きになった人』ちくま文庫、2018年）
『声を届ける―10人の表現者』（求龍堂、2013年）
『廃線紀行―もうひとつの鉄道旅』（カラー版中公新書、2015年）
『勇気の花がひらくとき　やなせたかしとアンパンマンの物語』（フレーベル館、2015年）
『愛の顚末 純愛とスキャンダルの文学史』（文藝春秋、2015年 /『― 恋と死と文学と』文春文庫、2018年）
『狂うひと─「死の棘」の妻・島尾ミホ』（新潮社、2016年 / 新潮文庫、2019年）
『原民喜―死と愛と孤独の肖像』（岩波新書、2018年）
『サガレン　樺太／サハリン 境界を旅する』（角川書店、2020年 / 角川文庫、2023年)
『この父ありて─娘たちの歳月』（文藝春秋、2022年）
『戦争ミュージアム』（岩波新書、2024年）

外部リンク

梯久美子公式サイト
新潮社'>梯久美子 - 新潮社
日本経済新聞'>梯久美子 - 日本経済新聞

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