横浜税関

横浜税関について

横浜税関（よこはまぜいかん）は、日本の税関機関の一つで、神奈川県横浜市中区海岸通に本部を置いています。この税関は主に、南東北および関東地方の太平洋側地域を管轄し、東京税関の管轄から外れたエリアにおいて貿易管理を行っています。横浜税関は、1953年に東京税関から独立して設立され、以来多くの歴史を持つ重要な機関として機能しています。

歴史の流れ

横浜税関の歴史は、1859年7月1日に横浜港が開港された際、神奈川運上所が設立されたことから始まります。その後、1872年には神奈川運上所を横浜運上所に改称し、さらに1875年には横浜税関へと名称が変更されました。このように、税関はその名の通り成長を遂げていきました。

1902年には新潟税関が廃止され、横浜税関に新潟税関支署が設置されました。横浜税関庁舎は1934年に完成し、以降クイーンの塔として親しまれています。1945年には戦後の混乱の中でアメリカ陸軍第8軍司令部が設置されるなど、歴史の中でさまざまな出来事がありました。1953年には東京税関からの独立を果たし、事務所の管轄をさらに明確にしました。

この税関は、1970年代以降も管轄の変更が続いており、地域のニーズに合わせた運営がなされています。1991年には麻薬探知犬訓練センターの開設や、2007年には展示室のリニューアルなど、時代に応じた取り組みが行われてきました。

庁舎の紹介

横浜税関の庁舎は1934年に完成し、その独特な緑青色のドームがシンボルとなっています。この建物は、関東大震災で倒壊した旧庁舎に代わる形で作られたもので、設計は大蔵省が手がけました。もともと高さは47メートルの予定でしたが、当時の税関長が「国際港横浜の税関に相応しいように高くすべき」と提案し、最終的に51メートルになりました。

この庁舎は「横浜三塔」の一つにも数えられ、横浜市によって歴史的建造物としても認定されています。そして、2003年の改修工事を経て、さらなる魅力を持つ施設になりました。

役割と機能

横浜税関は貿易管理を通じて、密輸や不正輸入の防止を図っています。各地に支所を持ち、地域に根ざしたサービスを提供しています。その一環として、税関の資料展示室「クイーンのひろば」では、密輸品や偽ブランド商品などが展示されており、年表や貿易変遷の説明とともに教育・啓発活動に力を入れています。

入場は無料で、土日祝日も開館していますので、訪れる人にとっては貴重な学びの場となっています。

アクセス

横浜税関本関は、神奈川県横浜市中区海岸通に位置し、交通の便も良好です。横浜高速鉄道みなとみらい線の日本大通り駅から徒歩約3分、JR根岸線や横浜市営地下鉄ブルーライン関内駅からは徒歩約15分の距離にあります。訪問する際には、交通の便利さを活用してください。

このように、横浜税関は長い歴史とともに、地域の経済、安全、そして教育に対する重要な役割を果たしています。

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