日本大通

日本大通（にほんおおどおり）

日本大通は、神奈川県横浜市中区に位置する町名および道路で、中心部の関内地区に広がっています。このエリアには神奈川県庁をはじめとする官庁関連の施設が多く、大変重要な地域となっています。日本大通は「丁目」の設定がされていない独立した町名であり、住居表示も実施されていません。

地理と特徴

日本大通の町域は、北東から南西にかけてやや長い長方形をしており、面積は約0.096km²です。この地域の中心を貫いているのが日本大通りで、北西から南東にかけては本町通りが交差しています。北東は海岸通り、南東は大桟橋通り、南西は横浜公園、北西はみなと大通りに面しており、交通の要所ともなっています。

町の設定上、港郵便局前交差点が重要な交差点であり、ここを起点として周辺には神奈川県庁本庁舎や横浜港郵便局、横浜開港資料館、さらには公的機関が多く集まっていることが特徴です。また、地域内にはみなとみらい線の日本大通り駅もあり、交通の便が良いです。

2000年の国勢調査によると、区域内には住民が一人のみだったが、後にオフィスビル跡にマンションが建設され、少しずつ生活者も増えています。

歴史的背景

日本大通は過去の久良岐郡横浜村の一部としてあり、1859年に横浜港が開港した際には外国人居留地として位置づけられました。最初の町名は設けられなかったが、1866年の大火を受けて外国人側から居留地の拡張が求められました。1870年には、横浜公園と象の鼻波止場を結ぶ道路が整備され、1875年には現在の「日本大通り」という名称が付けられました。このように、開港時からの歴史が深い地域です。

1889年の市制施行と共に日本大通りは正式に設置され、その後1899年に山下町と統合されるも、1928年に現在の日本大通が再度設置されました。

日本初の西洋式街路

日本大通は日本初の西洋式街路として知られる重要な通りです。イギリスの建築家リチャード・ブラントンによる設計で、1870年にほぼ完成し、当初はウォーカブルなエリアとして整備されました。通り幅は36メートルで、 3メートルの歩道や9メートルの植樹帯を含む形で特徴的な形状をしています。これにより横浜のメインストリートとしての役割を果たしました。

近年の復興事業や整備によって、街路の幅員が変更されたり、様々な景観が整備されることがありましたが、2002年には当初の設計に近づくように再整備されています。この道は国の登録記念物にも認定されており、観光名所ともなっています。

受賞歴と景観

日本大通は、地域づくりや景観形成に関しても高い評価を受けており、2009年の「横浜・ひと・まちデザイン賞」や2011年の都市景観大賞を受賞しています。また、沿道には関東大震災後に整備された美しい銀杏並木が広がり、オープンカフェが設定されるなど、訪れる人々には快適な滞在空間が提供されています。2022年には歩行者に特化した道路として指定され、さらなる活性化が図られています。

学区と将来の展望

日本大通周辺の学区については市立の小中学校が設定されており、地域コミュニティの発展が見られます。さらに近年、オフィスビルやマンションの開発が進む中で、移住者の増加が見込まれています。経済センサスによると、事業所数や従業員数も着実に増加しており、これからもさらなる発展が期待されるエリアです。

もう一度検索