此元和津也

此元 和津也について

此元和津也（このもと かづや）は、日本の著名な漫画家及び脚本家で、現在はピクスに所属しています。彼は2006年にデビューし、その後も活動を続けていますが、特に彼の代表作『セトウツミ』が注目を集め、オーディオブックや映画、テレビドラマとしても展開されるほどの成功を収めました。

来歴と作品

彼の漫画家としてのキャリアは、初めて発表した作品が『月刊アフタヌーン』主催のアフタヌーン四季賞で準入選を果たすところから始まりました。2006年には、短編『ダミー』で『コミックバーズ』主催の新人漫画賞にて特別賞を受賞し、名義を此元和津也として認知されます。同作品は2006年8月に同誌に掲載され、彼にとってのデビュー作となりました。

その後、彼は映画『こわい童謡』や小説『陰日向に咲く』の漫画化を行い、2010年から2011年にかけては初めての連載作品となる長編『スピナーベイト』を執筆しました。これらの連載の後、2013年には短編作品『マジ雲は必ず雨』を発表し、翌年に続編となる『セトウツミ』を『別冊少年チャンピオン』にて連載し始めました。

『セトウツミ』は特に評価され、第18回手塚治虫文化賞の読者賞にノミネートされ、朝日新聞からは「その世界にはまっていった」といった高評価を受けたほか、「あまりにも水際立ったラストシーン」などと絶賛されました。また、同作品は2017年に完結しましたが、彼のスタイルは「マンガという表現の枠が広がった」とされ、多くのファンを魅了し続けています。

さらに、彼は2016年に短編漫画集『テリトリー』を寄稿し、その中には描き下ろし作品を含む7編が収められています。2018年からはピクスに所属し、初の脚本家としての仕事となる『MATCH girls』の制作に関与し、2018年12月には公開されました。

作品リスト

此元和津也の主な作品は以下の通りです。

連載作品

• - スピナーベイト（『コミックバーズ』2010年5月号 - 2011年8月号）
• - セトウツミ（『別冊少年チャンピオン』2013年5月号 - 2017年12月号）
• - カミキル-KAMI KILL-（作画：ヤマサキリョウ、『週刊ヤングジャンプ』2025年38号 - ）

読切作品

• - ダミー（2006年8月号）
• - テリトリー（2008年12月号）
• - 百年カレンダー（2012年6月号）
• - マジ雲は必ず雨（2013年1月号）
• - このまま終わってたまるかなんて言いながら（2013年2月号）
• - トシくんとハナちゃん（2013年9月号）
• - バーン（2015年9月号）
• - メトロノーム（2016年3月号）
• - チカチカ（テリトリー描き下ろし作品）
• - 兄弟の終わり（2016年9号）
• - 鈴木について（2017年21号）

単行本

• - こわい童謡（全1巻）
• - 陰日向に咲く（全1巻）
• - スピナーベイト（全3巻）
• - セトウツミ（全8巻）
• - テリトリー（短編集）

脚本作品

• - MATCH girls（2018年）
• - ブラック校則（2019年）
• - オッドタクシー（2021年）
• - 映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ（2022年）
• - ホウセンカ（2025年）

なお、現在は『セトウツミ』の舞台化を記念したエッセイ連載も行っており、ファンとの距離を大切にしながら鋭意活動を続けています。

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