武田美穂

武田美穂（たけだ みほ）は、1959年12月28日生まれの日本の女性絵本作家・イラストレーターです。東京都出身で、血液型はAB型です。彼女の作品は、太い描線で描かれた愛らしいキャラクターと、コマ割りや吹き出しを効果的に用いた漫画のような表現が特徴です。

来歴と人物

武田美穂は、映画プロデューサーの武田敦を父に、女優の岸旗江を母に持ちます。日本大学芸術学部油絵科を中退後、図書館でのアルバイトを経て、1987年に『あしたえんそく』で絵本作家としてデビューしました。この作品は、クレヨンハウス絵本大賞の優秀作品に選ばれています。

1991年に発表した『となりのせきのますだくん』は、絵本にっぽん大賞と講談社出版文化賞絵本賞を受賞しました。翌1992年には、青少年読書感想文全国コンクールの課題図書（低学年の部）に選ばれ、彼女の代表作となりました。この作品に登場する「みほちゃん」は、彼女自身がモデルであるとされています。さらに、1991年には『ふしぎのおうちはドキドキなのだ』で絵本にっぽん賞を受賞しました。

2001年には、『すみっこのおばけ』で第6回日本絵本賞読者賞（山田養蜂場賞）と第11回けんぶち絵本の里大賞を受賞しました。また、自身が文を担当した作品以外にも、2007年には『おかあさん、げんきですか。』（文：後藤竜二）で日本絵本賞大賞と読者賞を受賞するなど、その活躍は多岐にわたります。

作家の森絵都とコンビを組んだ「にんきものの本シリーズ」や、あまんきみこ、松谷みよ子といった著名な作家の童話の挿絵も数多く手がけています。絵本制作以外にも、NHKの子供向け番組のキャラクターデザインや、小学校などでの子供向けワークショップも行っています。

主な作品

文・絵

「ますだくん」シリーズ（ポプラ社）
『となりのせきのますだくん』（1991年）
『ますだくんのランドセル』（1995年）
『ますだくんの1ねんせい日記』（1996年）
『ますだくんとはじめてのせきがえ』（1996年）
『ますだくんとまいごのみほちゃん』（1997年）
『あしたえんそく』（偕成社、1987年）
『スーパー仮面はつよいのだ』（ポプラ社、1989年）
『ふしぎのおうちはドキドキなのだ』（ポプラ社、1991年）
『きょうはすてきなおばけの日！』（ポプラ社、1992年）
『あいうえおちあいくん』（ポプラ社、1994年）
『きょうはすてきなくらげの日！』（ポプラ社、1998年）
『すみっこのおばけ』（ポプラ社、2000年）
『ありんこぐんだん わはははははは』（理論社、2002年）
『あしたえんそく！らんらんらん』（理論社、2002年）
『こわいドン』（理論社、2003年）
『か・げ』（理論社、2007年）
『ハンバーグハンバーグ』（ほるぷ出版、2009年）
『どーんちーんかーん』（講談社、2011年）
『オムライス ヘイ！』（ほるぷ出版、2012年）
『なぞなぞフッフッフー』（ほるぷ出版、2014年）
『かっぱぬま』（あすなろ書房、2014年）

挿絵

あまんきみこ童話集2
「にんきものの本シリーズ」（文：森絵都、童心社）
『にんきもののひけつ』（1998年）
『にんきもののねがい』（1998年）
『にんきものをめざせ!』（2001年）
『にんきもののはつこい』（2001年）
「モモちゃんえほんシリーズ」（文：松谷みよ子、講談社、1995年 - 1997年）
『ねんどの神さま』（文：那須正幹、ポプラ社、1992年）
『女なんてだいきらい』（文：上條さなえ、偕成社、1994年）
『スケートねこ』（文：佐藤さとる、ポプラ社、1997年）
『教室―6年1組がこわれた日』（文：斉藤栄美、ポプラ社、1999年）
「カボちゃん」シリーズ（文：高山栄子、理論社、2000年 - ）
『五体不満足』（文：乙武洋匡、講談社青い鳥文庫、2000年）
『声にだすことばえほん 吾輩は猫である』（文：夏目漱石、編：齋藤孝 、ほるぷ出版、2006年）
『おかあさん、げんきですか。』（文：後藤竜二、ポプラ社、2006年）
『二十四の瞳』（文：壺井栄、講談社青い鳥文庫、2007年）
『マネキンさんがきた』（文：中村李衣、BL出版、2018年）

その他

『ざわざわ森のがんこちゃん』（NHK教育）キャラクターデザイン
『やんちゃるモンちゃ』（NHK教育『おかあさんといっしょ』内コーナー）キャラクターデザイン
『おはなしのくに「いっすんぼうし」』（NHK教育）イラスト
* トラベルミン（エーザイ）パッケージイラスト

武田美穂は、その独特な画風と、子供たちの心に寄り添う作品で、多くの読者に愛され続けています。

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