岸旗江

岸旗江（きし はたえ）は、1927年2月16日に静岡県清水市で生まれ、2008年11月17日に81歳で亡くなった日本の女優です。彼女は、愛知県立熱田高等女学校を卒業後、帝国銀行名古屋支店に勤務していました。その後、第1期東宝ニューフェイスとして東宝に入社し、三船敏郎や若山セツ子らと同期でした。

1947年、映画『戦争と平和』でデビューを果たしました。しかし、東宝争議の際には指導者に従い東宝を退社しました。1950年にレッドパージを受けた後は、独立プロの作品を中心に活動しました。

岸旗江は、映画『女の一生』、『俺は用心棒』、『暴力の街』、『白昼の決闘』など数多くの作品に出演しました。また、『どっこい生きてる』、『箱根風雲録』、『女ひとり大地を行く』、『ひろしま』、『太陽のない街』など、社会派ドラマにも出演しています。1960年代には、『松川事件』や『紀ノ川』などに出演し、その演技力で観客を魅了しました。

テレビドラマでは、『よしきたゴンちゃん』、『新吾十番勝負』、『松本清張シリーズ・黒い断層』、『人形佐七捕物帳』、『旅路』、『わが青春のとき』などに出演しました。特に、『ミラーマン』では、大川千代役として出演し、特撮ファンにも知られています。

私生活では、映画プロデューサーの武田敦と結婚し、娘に絵本作家の武田美穂がいます。晩年は、娘の活動を支え、その才能を高く評価していました。

岸旗江は、その演技力と存在感で、映画黄金期からテレビドラマまで幅広く活躍した昭和を代表する女優の一人です。

主な出演作品

映画
戦争と平和（1947年） - 町子 役
女の一生（1949年） - 陽子 役
俺は用心棒（1950年） - 旅の女 役
暴力の街（1950年） - 佐藤春枝 役
白昼の決闘（1950年） - 冬木俊子 役
どっこい生きてる（1951年） - 水野の妻 役
箱根風雲録（1952年） - マツ 役
女ひとり大地を行く（1953年） - 娘・孝子 役
ひろしま（1953年） - 岡崎看護婦 役
太陽のない街（1954年） - おきみ 役
怒りの孤島（1958年） - 吉川芳子 役
松川事件（1961年） - 太田の妻・抗子 役
紀ノ川（1966年） - 徳 役
テレビドラマ
よしきたゴンちゃん（1956年-1957年、NHK）
新吾十番勝負（1958年 - 1960年、日本テレビ）
松本清張シリーズ・黒い断層 第13・14回「失敗」（1960年、KRテレビ）
人形佐七捕物帳（1965年-1966年、NHK） - 千代
旅路（1967年-1968年、NHK） - 室伏しの
わが青春のとき（1970年、日本テレビ）
ミラーマン（1972年、フジテレビ） - 大川千代
第26話「ミラーマン・絶体絶命!」
第50話「地球最後の日」、第51話「さよならミラーマン」

外部リンク

岸旗江 - 日本映画データベース
岸旗江 - NHK人物録
* 武田美穂さんからメッセージ（2014年5月17日時点のアーカイブ） - 2011年10月5日「三年前に母が亡くなり…」と語っている。

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