水口駅

水口駅：近江鉄道の拠点駅

滋賀県甲賀市水口町新町に位置する水口駅は、近江鉄道本線（水口・蒲生野線）の駅であり、長きに渡り地域住民の足として利用されてきました。駅番号はOR34です。市街地の北側に位置しており、後に市街地により近い場所に水口石橋駅と水口城南駅が開設されました。

歴史と概要

水口駅は1900年（明治33年）12月28日に開業しました。歴史ある駅舎の佇まいは、地域の変遷を静かに見守ってきた証と言えるでしょう。現在では、2面2線の地上駅で、千鳥式ホームが特徴的です。平日の朝のみ有人となり、その他の時間帯は無人駅として運行されています。

駅構造と運行形態

構内踏切を挟んで配置された2面2線のホームは、乗客の安全とスムーズな乗降を確保するための配慮がなされています。かつては、当駅 - 貴生川駅間で当駅発着の列車が運行されていました。しかし、駅には折り返し設備が無いため、折り返し運転を行う際には、一旦米原方面へ向かい、運転士が指令所に連絡を取り、折り返し作業を行った後に下り線のホームに入線するという複雑な運行形態をとっていました。本線上で折り返すため、米原寄りには入換信号機が設置されていました。この独特の運行形態は、駅の規模と設備の制約の中で、効率的な運行を維持するための工夫だったと言えるでしょう。

駅周辺の環境

水口駅周辺は、住宅地と商業地が混在する活気あるエリアです。駅東側には「古城が丘」と呼ばれる落ち着いた住宅街が広がり、中学校や高校も立地しています。一方、駅西側には工場や小学校、商業施設があり、多様な機能が集中しています。駅前を通る国道307号は現道区間であり、バイパスは駅から約1km東に位置しています。駅周辺は生活利便性の高い環境が整っており、多くの住民にとって生活の拠点となっていると言えるでしょう。

交通アクセスと利便性

駅前には「水口駅」停留所があり、甲賀市コミュニティバスの各路線が発着しています。バス路線の充実により、駅からのアクセスは良好で、周辺地域への移動も容易です。これにより、水口駅は地域住民にとって、鉄道だけでなくバスによる移動の中心的な役割も担っていると言えるでしょう。

隣の駅

水口駅に隣接する駅は、近江鉄道本線（水口・蒲生野線）において、水口松尾駅（OR33）と水口石橋駅（OR35）です。

利用状況

近年、水口駅の利用状況は甲賀市統計書で確認できます。詳細な数値については、同統計書を参照ください。

まとめ

水口駅は、歴史と地域社会との深い繋がりを持つ、近江鉄道本線における重要な駅です。独自の運行形態や周辺環境、そしてバス路線との連携など、様々な特徴を持つ水口駅は、これからも地域住民にとって欠かせない存在であり続けるでしょう。今後の発展にも期待が寄せられます。

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