沓掛駅

沓掛駅の概要

沓掛駅（くつかけえき）は、三重県志摩市磯部町沓掛に位置し、近畿日本鉄道（近鉄）志摩線の駅として利用されています。駅番号はM86で、周囲には自然豊かな環境が広がっています。駅は無人で、管理は隣の鳥羽駅が行っています。

歴史的な背景

1930年代に遡ると、沓掛駅は1929年（昭和4年）7月23日に、志摩電気鉄道のルートの一部として開業しました。このときの区間は鳥羽から真珠港まででしたが、現在は廃止されています。その後、1944年（昭和19年）には志摩電気鉄道や他の6つの会社と合併し、三重交通志摩線の駅となります。1964年（昭和39年）からは三重電気鉄道の運営となり、1965年（昭和40年）には近畿日本鉄道へと引き継がれました。

駅は1970年（昭和45年）に標準軌化を果たし、再度の営業を開始。この年の3月1日からはバスによる代行輸送も行われ、利用者にとって利便性が向上しました。また、1993年（平成5年）には五知駅から上之郷駅間の複線化が完了し、駅の移転も行われました。さらに、2015年（平成27年）にPiTaPaが導入され、より多様な決済手段が追加されることになりました。

駅の構造

沓掛駅は、島式ホーム1面2線を持つ地上駅です。ただし、ホームの有効長は2両までしか対応していません。また、駅構内には改札口は設けられておらず、賢島寄りに位置する踏切から直接ホームにアクセスする形になっています。駅は無人であるため、乗車券を取得するための発行機や簡易改札機が設置されています。これにより、利用者はスムーズに出入りができます。

利用状況

沓掛駅の平均乗車人数は、三重県統計書によると、近鉄の内でも少ない部類に入ります。この駅は、近鉄志摩線の中で西青山駅や五知駅の次に少ない乗降客数を記録しています。さらに、利用状況は天候や行事などの要因によって大きく変動するため、年度間での比較には注意が必要です。

駅周辺

駅の周辺には、国道167号が通っており、利便性の高い立地でもあります。また、青峰山登山口の近くに位置し、アウトドアを楽しむ人々にも利用されるスポットとなっています。磯部地域の予約運行型バス（ハッスル号）「沓掛（向江）」停留所も近くにあるため、公共交通機関の利用が容易です。

隣接する駅

近畿日本鉄道志摩線において、沓掛駅の隣駅は五知駅（M85）と上之郷駅（M87）です。

まとめ

沓掛駅は、その歴史的背景や独自の利用形態から地域に密着した駅として今日まで存在してきました。周辺の自然環境も相まって、多くの人々にとっての利便性が期待されています。

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