泥

泥（どろ）とは

泥は大きく分けると、水分を含んだ土の一種で、液体状の形態を持つものを指します。一般的には、土が水と混ざり合い、柔らかくなった状態を表現しますが、地質学的にはより専門的な定義があります。

地質学における泥

地質学では、泥とは岩[[石]]が風化や浸食、運搬を経て生成された細かい砕屑物の一部であり、具体的には粒子の粒径が1/16mm以下のものを指します。この粒径に基づいて、泥はさらに細かく分類されます。粒子径が1/16mm（62.5µm）から1/256mm（4µm）にあたるものはシルトと呼ばれ、さらにそれ以下の粒子は粘土と分類されます。

泥が時間の経過とともに続成作用を受けて固結すると、泥岩や泥質岩として知られる堆積岩に変化します。この堆積岩は、構成する粒子のサイズや形状の違いにより、シルト岩や粘土岩、頁岩など、さらに細かく区別されることがあります。泥は自然界で非常に普遍的に見られる物質で、特に湿潤な環境においてしばしば遭遇します。

その他の意味

泥には、多様な意味合いが存在します。例えば、中国の古典書『異物志』には、「泥」と呼ばれる架空の虫が登場します。この虫は南海に生息し、骨を持たないため水中にいる時と陸上にいる時で形状が変わるとされています。また、「泥酔」という言葉がこの虫の名前に由来しているとも言われています。

また、日常会話では、「泥」とは泥棒を指すスラングとして使われることがあります。「顔に泥を塗る」という表現は、他者に恥をかかせることや、名誉を失わせる事を意味します。

さらに、アートの分野では、泥（でい）と呼ばれる絵具が存在します。これは金や銀、プラチナの箔を粉状にしたものを、にかわや水飴と混ぜ合わせて作るものです。

日本のネットスラングでは、Android（アンドロイド）を指して「泥」と呼ばれることもあります。この場合、特にスマートフォンを指すことが多いです。

関連項目

泥に関連する他の用語や物質には、堆積物、泥岩、泥炭、フルードマッド、ヘドロ、泥遊び、泥浴、懸濁液、泥漿、粘土鉱物などがあります。これらはすべて泥と関連した現象や物質で、地球環境やさまざまな底質生態系において重要な役割を果たしています。

泥は、その性質上、土壌や水環境、植生などに大きな影響を及ぼす要素であり、地球科学や環境科学における根源的な物質と言えるでしょう。

もう一度検索