泥岩

泥岩について

泥岩（でいがん、英: mudstone）は、主に粒径が1/16mm以下の微細な粒子で形成される堆積岩の一種です。この岩石は、海底や湖沼の底に堆積した泥やシルト、粘土が脱水され、固化することによって生まれます。泥岩は天然の資源として広く知られており、建築材料や陶磁器の原料としても用いられています。

いろいろな泥岩

泥岩は、その粒子のサイズによってさらなる分類が可能です。具体的には、粒径が1/256mmよりも粗いものはシルト岩（しるとがん、siltstone）と呼ばれ、逆に細かい場合は粘土岩（ねんどがん、claystone）と呼ばれます。泥岩の特性として、一般的に剥離性は少なく、塊状に割れやすい性質があります。剥離性が顕著な場合は、頁岩（けつがん）として区別されることが多いです。

変成作用と泥岩

泥岩は、時間の経過と共に変成作用を受けることがあります。この変化により、剥離性が強化され、粘板岩（スレート）、千枚岩、さらには結晶片岩（片岩）といった変成岩に変わることが知られています。変成過程は、圧力や温度の変化によるもので、結果としてその物理的・化学的性質が変わります。これにより、泥岩はより丈夫で耐久性のある岩石へと進化します。

石油地質学における重要性

石油地質学の分野では、特に有機物を豊富に含む泥岩が根源岩（ソースロック）として注目されています。これらの泥岩は、石油や天然ガスの生成に寄与するため、エネルギー資源の探索において重要な役割を果たしています。有機物が多く存在することで、地下に埋蔵された炭化水素が形成されるため、泥岩は石油田のソースとなることがあります。

参考文献

• - 都城秋穂、久城育夫「22・2 砂岩」『岩石学II - 岩石の性質と分類』共立出版、1975年、151-154頁。
• - 黒田吉益、諏訪兼位「7.1 砕屑堆積岩」『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』共立出版、1983年、274-277頁。
• - 周藤賢治、小山内康人『記載岩石学: 岩石学のための情報収集マニュアル』共立出版、2002年。

泥岩は、地球の地殻に広く分布しているため、地質的な研究や資源探査においても非常に重要な素材であると言えます。

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