湯河原温泉

湯河原温泉

湯河原温泉は、神奈川県足柄下郡湯河原町に位置する温泉地です。奥湯河原温泉、湯河原温泉、浜湯河原温泉、伊豆湯河原温泉といった周辺の温泉地の総称としても用いられます。

泉質

泉質は、単純泉、弱食塩泉、石膏泉など様々です。源泉温度は30℃から88℃と幅広く、湯河原火山によってもたらされた豊富な湯が湧き出ています。

効能

皮膚病、筋肉痛、リューマチ、神経痛、冷え性などに効果が期待できます。

歴史

湯河原温泉には、役行者、加賀の山伏、行基、弘法大師、タヌキなど、数多くの開湯伝説が残されています。古くは万葉集にも「足柄の土肥の河内に出ずる湯の 世にもたよらに子ろが言はなくに」と詠まれており、その歌碑が万葉公園に設置されています。

明治時代以降は、国木田独歩が晩年に『湯河原より』『湯河原ゆき』などの短編小説を執筆したほか、夏目漱石が絶筆となった『明暗』を湯河原で執筆するなど、多くの文豪に愛されました。島崎藤村、芥川龍之介、谷崎潤一郎なども湯河原を訪れています。

温泉街

湯河原駅から千歳川沿いに温泉街が広がっています。隣接する熱海温泉のような大型温泉ホテルが多いのに対し、湯河原温泉は昔ながらの日本旅館が中心で、落ち着いた雰囲気の温泉街の風情が残っています。

日帰り入浴施設

町営の「こごめの湯」や、温水プールなどを備えた施設があります。温泉街に隣接する万葉公園には、大型の足湯「独歩の湯」があり気軽に温泉を楽しめます。

主な日帰り入浴施設

独歩の湯（足湯）
みやかみの湯
こごめの湯
ニューウェルシティ湯河原 いずみの湯
大滝ホテル

湯河原温泉を舞台にした作品

『湯河原より』『湯河原ゆき』 - 国木田独歩
『明暗』- 夏目漱石
『トロツコ』『一塊の土』『百合』 - 芥川龍之介
『義男の青春』 - つげ義春

交通

鉄道：JR東海道本線湯河原駅下車。温泉街の入口までは徒歩約15分、中心街までは徒歩約30分。駅前から奥湯河原行き、または不動滝行きバスで約10分。タクシーで約5分。
* 道路：西湘バイパス石橋インターチェンジから国道135号を経由し、神奈川県道75号へ。または国道135号千歳橋交差点から千歳川沿いの道を上る。箱根方面からは、湯河原峠より湯河原パークウェイを下る。

湯河原温泉は、豊かな自然と歴史、そして文豪たちに愛されたロマンを感じることができる温泉地です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してみてください。

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