西湘バイパス

西湘バイパスの詳細解説

西湘バイパスは、神奈川県中郡大磯町を起点とし、小田原市に至る、総延長20.8kmの自動車専用道路です。一般国道1号のバイパスとして機能しており、高速道路ナンバリングでは「E84」が割り当てられています。この道路は、大磯東ICから西湘二宮ICまでの区間が無料、西湘二宮ICから箱根口ICおよび石橋ICまでの区間が有料となっています。有料区間は中日本高速道路によって管理されています。

概要

西湘バイパスは、国道1号の南側、海岸沿いを走るため、その景色の良さからドライブコースとして大変人気があります。しかし、強風や高波などの荒天時には通行止めになることがありますので注意が必要です。自動車専用道路のため、125cc以下の二輪車は通行できません。

有料区間は、過去に無料化社会実験が行われたこともあります。この道路は、大磯東ICから始まり、西湘二宮ICで有料区間に入ります。その後、早川JCTで石橋支線が分岐し、箱根ターンパイクや小田原厚木道路との分岐点を経て、箱根口ICで国道1号に接続します。早川JCTから石橋支線へ進むと、小田原ブルーウェイブリッジを渡り、石橋ICで国道135号に接続します。

路線データ

本線

起点: 神奈川県中郡大磯町東町
終点: 神奈川県小田原市風祭
全長: 20.8 km
車線数: 4車線

石橋支線

起点: 神奈川県小田原市南町
終点: 神奈川県小田原市石橋
全長: 1.9 km
車線数: 2車線

有料区間

起点: 神奈川県中郡二宮町二宮
終点: 神奈川県小田原市風祭
石橋支線起点: 神奈川県小田原市南町
石橋支線終点: 神奈川県小田原市石橋
最高速度: 70 km/h
全長: 14.5 km（支線除く）

インターチェンジなど

本線は全区間神奈川県内に位置し、石橋支線は全区間小田原市内に位置します。

歴史

西湘バイパスは、1964年に建設が開始され、1967年に一部区間が暫定2車線で開通しました。その後、1971年に小田原IC - 西湘二宮IC間が4車線で完成し、有料道路として供用を開始しました。1995年には早川分岐 - 石橋ICが開通し、料金徴収期間が2021年まで延長されました。2005年には箱根口ICで小田原箱根道路に直結し、道路関係四公団の民営化により中日本高速道路に移管されました。

主な災害と復旧

2007年には台風9号、2017年には台風21号による被害を受け、一部区間の通行止めや応急復旧が行われました。特に台風9号では、海岸線の後退が被害の一因ではないかという見方もされています。また、2019年の東日本台風では、西湘PA（下り線）が大きな被害を受けましたが、2023年に復旧工事が完了し、閉鎖が解除されました。

路線状況

下り線の早川分岐では、箱根方面が本線となり、石橋方面が分岐する形になっています。石橋IC出口から真鶴道路までの区間は、バイパスがないため、時間帯によっては渋滞が発生します。また、上りの大磯東IC付近では、車線減少と国道134号との合流により慢性的な渋滞が発生していましたが、国道134号の拡幅工事により解消されました。

将来的には、新湘南バイパスの延伸や伊豆半島方面への延伸構想もあります。

車線・最高速度・料金

西湘バイパスの最高速度は70km/hですが、橘料金所付近は30km/h、石橋料金所付近は40km/hに制限されています。

交通量

過去の道路交通センサスによると、有料区間では無料化社会実験が行われていた時期もあり、交通量に変動が見られます。最新の交通量調査は、新型コロナウイルスの影響で延期されています。

主な橋

小田原ブルーウェイブリッジ（石橋支線）

西湘バイパス石橋IC - 真鶴道路間のバイパス整備

この区間では、バイパス道路が整備されておらず、休日に激しい渋滞が発生するため、バイパス工事が進行中です。

国道134号の拡幅

大磯東IC付近では、国道134号の渋滞が問題となっていましたが、4車線化工事が完了し、渋滞が解消されました。

所管警察

西湘バイパスは自動車専用道路ですが、高速道路交通警察隊の管轄ではありません。

通行料金

西湘バイパスの料金所は、橘料金所、国府津料金所、石橋料金所の3ヶ所です。料金は、通行区間によって異なり、ETCにも対応しています。

料金計算例（普通車）

大磯本線→箱根口IC：270円
大磯本線→石橋IC：480円
石橋IC→橘IC：480円
石橋IC→国府津IC：380円
早川IC→国府津IC：170円
酒匂IC→大磯西IC：270円
橘IC→大磯本線：0円
（小田原厚木道路方面から）小田原西IC→石橋IC：210円

地理

通過する自治体

神奈川県
中郡大磯町
中郡二宮町
* 小田原市

西湘バイパスは、神奈川県の主要な道路として、地域交通を支える重要な役割を担っています。

もう一度検索